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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第59章 2人のハネムーンは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ



「不知火?ああ、君が前に
話をしてた、デコポンに成れなかった
デコポンの事か?それが今…どうし…」

そこまで言って フッと

脳裏にある言葉がよぎって来て

「炎の呼吸…壱ノ型…」

そうボソッと杏寿郎が呟く様に言って

そっと みくりの頬に手を触れる

「あの時の、顔の火傷は?痕は…?」

そう言いながら みくりの
フェイスラインに掛かる髪を上げて来て

ソコにあるハズの何かを

杏寿郎が探す様にして
みくりの顔に触れて行く


あの時?

顔の火傷?

顔に残った 火傷の痕??


何?どう言う事?

生憎 私の顔には火傷の痕はないし

そもそも 顔に火傷を負った憶えもない


あるハズも無い 顔のある場所を撫でられて


「すまなかった、…全て俺の責任だ」


「…炎柱…」


そう杏寿郎を呼んで

それからお互いにハッとする

「って、もう、杏寿郎
もう一回、行って来るんでしょ?
スタッフの人、待ってるから」

「あ、ああ。そうだったな!
待たせてすまない!今、行く!」

そう言って 踵を返して

こちらへ背中を向けて
砂浜に向かう彼の背中に

あの 燃え盛る炎の様な羽織を見た気がした

ドキドキと自分の心臓が騒がしい

さっきのフライボードをしてる
杏寿郎が相当にカッコ良かったけど
今のこのドキドキはそれに対してじゃない方の

別の意味のドキドキでしか無くて

さっき 杏寿郎の手が触れていた

自分の左の頬の辺りに自分の手を当てる

指先に触れるのは 自分の頬の
滑らかな手触りだけだ

火傷の痕… そう 

あったのだ 痕が

今の私のここには無いけど

酷く…焼けただれた 痕が


さっきの杏寿郎が触れて来たのは

今の私じゃない 私の顔にあった

その 火傷の痕にだ


自分の胸を占めるのは
抑えきれないほどの自責の念だ

ぐるぐると 頭の中で回っている

全部… 自分の所為なんだと

私が 悪いのだと


自分の所為

自分の所為


「私の…所為で…全て…っ」

「みくり。何度言えば、気が済むんだ?
俺は、君の所為だとは思って居ない」

え?杏寿郎 フライボードしに行ったんじゃ

みくりが顔を上げると
腕組みをした杏寿郎が
睨むような視線をこちらに向けていて

「え?杏寿郎…なんで?」

「何で?」

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