第59章 2人のハネムーンは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
パラシュートでの空の旅は
1回 約10分程度だ
着地する時に濡れるのかと
心配して居たんだが
その心配も必要ないらしく
ボートの後方にあるスペースに
着水する事無く 戻れる様に
調整して
船にロープを巻き戻してくれる様だった
戻って来た2人の顔を見てると
大興奮その物だったので
一度 体験してお代わりする位だから
よっぽど楽しかったんだろうけど…
『次、空の旅、ご案内致しますね~』
そう声を掛けられて
さっき見てたから 分かるけど
パラシュートから伸びている
ポールの様な部分に
ハーネスから伸びてる金具を固定するだけ
もうそれだけなのだ
イメージとしては パラシュートから
伸びてるポールの下で
ブランコに乗ってる状態になる感じで
高所恐怖症って訳ではないが
流石に 未知の経験には
ドキドキとしてしまう
「緊張、してるのか?みくり」
「う、うん、ドキドキしてるっ」
ボートから 上空に飛び立つ
カウントダウンを船上のスタッフが
口を揃えて 5カウントから始めて
5・4… 3・2・1
そこから フワッと
身体が浮かび上がって行く
感じた事のない浮遊感を感じて
その未知の浮遊感に驚いている内に
どんどんと さっきまでいた
ボートが離れて行って
高くなって行くのが分かる
「わあぁ!凄いね!飛んでる」
さっきまでの 緊張していた様子は
そのみくりの横顔からは見えず
「ああ。凄いな!
自分の下に海があるんだな」
「杏寿郎、あっち、ヴィラが見えるよ!」
自分達が宿泊してる
サンスイート ヴィラ 天空が見えて来て
「そうだな、ああ、俺達の
ヴィラは、あそこだな!」
ドンドンとそう言って話してる間にも
高さが上がって行って
島の全景がある程度見えて来る
「わああぁっ!凄いよ、凄いっ!
水無瀬島がみんな見えるよ!」
「ああ、確かに、これは凄いな。
島もここまで見渡せるんだな。
みくり、橋、見えてるぞ!」
水無瀬島へと続く
海を渡る 巨大な吊り橋である
水無瀬大橋が見えて来て
「本当だ。橋もだけど、遠くに
橋の向こう側も見えてるね!凄い」
恐怖心など 船の上に置いて来た様で
興奮気味にみくりが答えて来て
飛び立つ前の あの様子は…もうなくて