第59章 2人のハネムーンは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
俺が言った事は 無視かと
思いつつも その方向を見ると
「ねぇ、お天気、持ち直しそうだね」
そう言って こっちに
みくりが笑顔を向けて来て
「ああ。そうだな」
「杏寿郎が、晴れ男だからじゃない?」
「そうか?そうでもないだろ?
まぁ、昔から良く言われてたけどな」
「でも、雨でも、杏寿郎なら
楽しく遊んじゃうでしょ?
お天気なんて、関係なしにさ」
ね?とみくりがこっちを見て
笑いながら言って来て
”煉獄君ってさ、晴れ男ぽいよね”
なんて イメージだけで言う
無責任な言葉とは
でも… 天気が晴れだろうが
曇りだろうが 雨だろうが
俺が 楽しく時間を過ごして
楽しんで生きてるのは…
「みくり」
「ん?なぁに?」
少し離れた所に進んで居た
みくりが振り返って
「俺が毎日、楽しく暮らせてるのは、
他でもない、みくり。
君の、お陰だけどもな」
どう言う事と言いたげに
みくりが首を傾げて来て
「そうなの?別に私は、
何もしてないけど?」
「まぁ、分からないなら
それでいいんだがな。
俺の奥さんが、君で良かったって話だ」
「今一つ、良く分からないけど。
杏寿郎が良かったなら良かったよ」
しばらく海の散歩をしていて
「横になるか?お昼寝SUPも
魅力の一つだからな。波に揺られて
昼寝は贅沢だろう?」
ボードの上で杏寿郎が
ゴロンと寝そべって
空を見上げていたので
それに倣って
みくりもボードの上に寝ころんだ
ゆらゆらと心地いい
波のリズムに揺らされて
上に広がっていた曇天の空も
少しずつに晴れ間が広がって来ていた
「晴れて来そうだね、杏寿郎」
「ああ。さっきよりも青空が
広がって来た感じがするな。
心なしか、気温も上がって来てるし」
そのまま しばらく
波に揺られて居ると
砂浜の方から 時間ですよ~と
こちらに叫ぶ声が聞こえて来て
「そう言えば、予約って言ってたけど、
水上バイクの事?」
「ああ。
さっき見ただろ?あっちの方だが?」
ん?さっき見た?
さっき?水上バイクは見てないけど??
ガバッとみくりが
ボードから飛び起きる様に身体を起こして
「予約ってもしかして、
パラセーリングの事??」
「ああ、そうだが?ダメだったか?」