第56章 今年の彼の誕生日は… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「ハハハハハッ、
なら、一生無いな!
安心してくれていいぞ?」
アパートを出て
車に乗り込んで
県内屈指のリゾートアイランドである
水無瀬島(みずなせしま)(※1
を目指す
正式に地図登録されている地名は
みずなせしま……なのだが
県内の訛りで 発音すると何故か
地元の出身の人間は
「水無瀬島…、前に温泉行ったよね?」
みくりの様に
みんなせじまと発音する
俺は隣の県の出身だから
みずなせしまだが
地元の人は皆 みんなせじまだ
漢字表記すれば同じだから
意味は通じるんだけども
「水無瀬島(みんなせじま)はねぇ、
毎年、家族旅行にね夏休みに行ってたんだ。
その頃は、まだ、橋が開通してなかったからさ。
水無瀬島には、フェリーだったんだよ。
1時間ちょっとぐらいかな?
潮の流れの影響で、
距離の割に時間が掛かるんだけどさ」
「今は、橋があるから、車で15分も
掛からないがな。島に渡るのに」
まだ家を出てそんなに時間は経ってないが
既にみくりの気持ちは島にある様で
「おにぎりを重箱に沢山持って行ってね。
夜のフェリーで島に行くの。
朝の日の出まで駐車場で寝てね。
日が昇ったら、おにぎり食べて
海水浴するんだよ。それから、
水無瀬ワールドパーク行って。
ホテル水無瀬に泊まるのが定番だったの」
「ホテル水無瀬は、県内屈指の
ハイクラスホテルだぞ?
毎年の家族旅行にか、贅沢だな」
ローカルテレビでCMを流しており
ホテル水無瀬のあのフレーズは
県内の人なら誰でも口ずさめるレベルに
知名度のあるホテルだ
「家族旅行か、良いかもな。
島に入ってすぐの所に
アニメとコラボをしてる
アスレチック出来る場所があるだろう?
ハーネス着けてする、高所の」
「確か、NARUTOだけじゃなくて
鬼滅の刃ともコラボしてたよね?」
「確か、グランピングも出来たか…」
「そこも、成瀬さんがやってるよ」
「手広いんだな。市外にもあるのか?」
「後、島の南の方にね…
モルディブみたいなね、水上コテージの」
「そこもそうなのか?」
杏寿郎が確認する様に言って来て
「何か新しい島の名物になる様な
宿泊施設あってもいいよね?って
モルディブみたいなの作ったら
いいじゃないですかって言ったら…ね」
「そっちにしなくて…良かった」