第56章 今年の彼の誕生日は… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
お互いに大学生だから
お金もそんなに無いしだったし
アルバイト普通にクリスマスに入れてて
クリスマスを過ぎてから
クリスマスのデートをしたんだけど…
一緒に有名なイルミネーションを
見に行ったんだけど
その時に立ち寄った店で買った
ごくごくにシンプルなデザインの
ステンレス製のペアリングがあった
と言うのを思い出したんだ
値段も4千円ほどだったし
社会人になる時にちゃんとしたのを
贈るって話になって
誕生日にハートのカットの
7色の宝石のアミュレットネックレスを
プレゼントして貰ってからは
あの指輪は着けなくなくなってたから
すっかりその存在も忘れていたけど
「しょうがないじゃん、
あの頃は学生だったんだし、
急にそうなる事になったんだし…さ?」
「あの指輪には、罪は無いがな」
「まぁイキナリ、付き合うって
いざなって、最初のデートで
ペアリング買うってなるとは
思いもしてなかったんだけど…」
でも 杏寿郎が
一番最初のデートでそう言い出したのって
「ああ、それか。
常識外れだと思っただろう?
君は何かと、放って置けない
空気感を醸し出しているし、
いちいち、男好きする感じだったからな…」
本人に自覚が全くないし
その危機感が田舎の大らかな
環境で育ったせいなのか
男性に対する警戒心が無いからな
それも皆無にだ
質が悪い
「何にもしてないよっ!
普通にしてただけだってば」
周囲のやっかみも
かなり多かったのかも知れないが
見た目 パッと見は地味だからな
地味派手なんだよな どちらかと言うと
全然 各パーツは地味じゃないからな
自分の価値が全く分かってないからな
みくりは
地味なのに男が切れない子って
噂されてたからな 大学時代
その辺りの潜む真相も
俺は事情を知っているのだが…
「だから、
あった方がいいと思ったんだがな」
「お陰様で、効果はありました…ので」
「君の方に全く、そのつもりが
無くて、あれなら、そのつもりが
あって君が動いたらどうなるのか。
怖い物、見たさもあるにはあるが…」
クイクイとみくりが
杏寿郎の袖を引いて来て
「ねぇ?見て…みたい?杏寿郎。
そうなる所、見てみたい?
ん、杏寿郎…だけ、ね?」
「見たいと言いたい所だが、今はダメだ」