第56章 今年の彼の誕生日は… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
恐らくに杏寿郎には
複数の男のロマンが存在して居て
バレンタインのチョコレートシロップも
今のこのホイップクリームも
浴衣プレイも
したいって言ってた 裸エプロンも
本気でしたいって思ってるんだろうな
この人
「なぁ、飲まないか?
クリスマスのあのグラスで、
シャンパンで乾杯しよう」
「え?でも、ビール…
グラスに注いでるじゃん?
シャンパンは置いとけるよ?」
「それは、1缶を半分にして
シェアしただけだからな、
こっちも飲めるだろう?
折角、君が用意してくれたんだ。
マム グラン コルドン飲もう!」
マム グラン コルドンは
みくりが好む味じゃないから
俺の為に選んでくれたんだろうしな
みくりが自分で買うと
ロゼにするだろうからな
杏寿郎が向かい合って
ダイニングテーブルじゃなくて
ソファの方で ゆっくりしながら
食べたいと言って来たから
お誕生日なのは杏寿郎なので
杏寿郎に身体を持たれさせられながら
ぴったりと寄り添って
夕食を頂いているんだけども
「美味いな。みくり
マム グラン コルドン。
様々なアロマが複雑に、
絡み合う香りが豊かだし。
辛口らしい、
しっかりした力強さがあるな。
それに白ではあるが、これだけの
力強さのある白だ、肉料理にも合うな」
バカラのグラスを傾けながら
そうしみじみと杏寿郎が言って
「杏寿郎の味の好きそうなの伝えたら、
あっちの人がこれどうですか?って
勧めてくれた中の1本だよ。
飲んだ事無いのがいいかなって
思ったしお誕生日だから、シャンパン
がいいかなぁって思っただけだよ」
「で。ビールの方はどうだ?
それも、中々に深い香りがするだろう?」
みくりが手に持っている
グラスに杏寿郎が鼻を近付けて来て
とても ビールとは思えない様な
ヒノキを思わせる様なウッディな香りと
深い 深みのある 芳醇な香りは
ワインを思わせるような
ビールは多く存在してるが
このビールの芳醇で深みのある香りは
クンクンとみくりが
グラスの中に立ち込めるアロマを嗅ぐと
「このビール、
ウイスキーみたいな匂いがする」
「ビール、中々面白いだろう?
同じ、麦とホップと水だけで
こうも色んな顔を見せるんだからな」
「味も…、ウイスキー…みたい不思議」