第55章 今年の黄金週間は お相手:煉獄杏寿郎 現パロ 裏なし
杏寿郎の実家への挨拶を終えて
見送りをされて 実家を後にした
帰りの車内で
杏寿郎がハンドルを握りながら
隣の助手席に座っている
みくりの方を見た
視線を感じたからか
みくりがこっちを見て来て
「ん?どうかしたの?杏寿郎」
「いや、その千寿郎が言ってた事、
俺に聞かなくていいのか?」
「千寿郎君が言ってた話?って?
ああ、杏寿郎がモテるってやつ?
そんなの知ってるよ、凄かったもんね。
大学の時、ああ、高校とか中学の話?」
うーんとみくりが
自分の顎に指を当てながら
唸り声を上げていて
「別にいいかな?だって
杏寿郎は、私の旦那さんでしょ?
ねぇ、杏寿郎、今日はさ
まだ早いしさ。寄り道…して行かない?」
「どこか、行きたい所でもあるのか?」
「ああ言う、感じの所とかに
寄りたいなぁって」
そう言ってみくりが
ラブホテルを指差して来て
「明日は、雨か?」
「何でそうなるのよ!」
「君から、誘って来るなんて。
滅多にない事だからな、
うん、そうだな、頂こう。
据え膳食わぬは男の恥と言うからな」
「偶には家じゃない所もいいかなって
そう思った…、だけだし?」
スルッと杏寿郎の手が
みくりの太ももを撫でて来て
自分の太ももの上にある
杏寿郎の手に自分の手を重ねると
その手をぐっと自分の太ももに押しつけて
そのまま太ももの根元側へと
導いて来るから
その大胆な行動にドキッとしてしまって
据え膳食わぬは男の恥…と言う
言葉が杏寿郎の脳裏に浮かんで来て
「いいのか?」
「いい…からッ」
「そうじゃなくて、いいのか?
君が据えた膳の分で、済まないかも…な」
膳を据えたまでは良かったが
据えた相手が悪かったかも…と
みくりが後悔をした時には既に遅く
後の祭りになるだけだった
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
そして 迎えた5月の6日
その日は晴天で気温も高くて
絶好の行楽日和だった
約束していた通りに
杏寿郎に付き合って欲しいと
告白された あのバーベキュー場と
併設されたネモフィラ畑に向かった
今でこそは そこは有名な
ネモフィラのスポットになって居るが
当時はまだ
そこまで有名な場所でもなくて