第55章 今年の黄金週間は お相手:煉獄杏寿郎 現パロ 裏なし
みくりが昨日デパートで
選んだお茶のセットと焼き菓子のセットを
槇寿郎の方へと差し出して
「杏寿郎さんのお母さんは、お紅茶が
ご趣味であるとお伺い致しましたので。
和紅茶と緑茶のセットになります。
地元のお店の焼き菓子も、
お口に合うと、良いのですが…」
みくりの言葉に
瑠火の顔がぱあっと明るくなって
穏やかにその顔を綻ばせると
「まぁ、お紅茶。前にいらした時の
お話を、憶えて居て下さったのね。
みくりさん、早速頂いた
お紅茶、淹れさせて貰ってもいいかしら?」
「ええ。はい。勿論です」
みくりが槇寿郎に向けて
差し出していた紙袋を
方向変換して瑠火の手に手渡すと
その袋を持って台所へと向かって行って
その姿を見送る
「父さん、今日は千寿郎は?」
「ああ、千寿郎も、
その内戻って来るだろう。
来る時間は伝えてるんだがな」
しばらくすると
タルトを乗せた皿と
用意していた紅茶が入った
ティーカップを乗せたお盆を持って
瑠火が戻って来て
「はい、お紅茶がはいりましたよ。どうぞ」
そう言って それぞれの前に
ティーカップとタルトを並べて行く
「ああ、そうそう。
みくりさんの叔父さんから
美味しいミニトマトと、
筍を送って頂いたのよ、早速
筍ご飯にして頂いたの」
「その筍と一緒に、これが
同封されてたんだが」
そう言って槇寿郎が
テーブルの上に一枚の広告を広げて
「この新郎新婦、
杏寿郎とみくりちゃんよね?
地元の町おこしのお手伝いをしてるって
お手紙に書いてあってね、
素晴らしい事にありますね」
「俺達の所には、まだ何も…
みくり、見るか?綺麗に撮れてる」
おじさんに後でお礼のLINEしないとなと
そう感じたみくりだった
筍と広告のお陰で場が和やかになって
杏寿郎が結婚の報告を
ご両親にしてくれたから
それに続いて挨拶をした
そうして話をしてる内に
杏寿郎の弟である 千寿郎君が帰宅して
世間話をしばらくして過ごす
「千寿郎ももう、大学生だろう?
そろそろ、いい人も出来たんじゃないのか?」
「もう、兄さん、冗談は止して下さいよ。
僕は、兄さんと違ってそんな風に
女性にモテたりとかは…全然っ…っと
いえいえ、すいません。みくりさん
誤解なんですっ」