第55章 今年の黄金週間は お相手:煉獄杏寿郎 現パロ 裏なし
「かと言って、ロックで飲むと
シロップみたいな甘さが喉に絡むでしょ?
杏寿郎、これ本当に相乗効果なんだって。
梅酒の弱点とビールの弱点を
お互いが補える、ベストマッチなんだって。
でもなぁ…、一つ欠点が」
「美味しいって言ってたのにか?」
欠点があるとみくりが言って来て
その理由を杏寿郎が尋ねた
「飲み口が良くて、飲みやすいからね
ついつい、飲み過ぎちゃうなぁって…」
「ビール足りないなら、まだ
冷えた銀色のヤツの残りがあるぞ?」
「ダメだよ、明日は、杏寿郎の
お家に行くでしょう?だから
今日は、これだけにしとく」
杏寿郎がもっと飲む様に勧めて来るが
みくりがそれを断って来て
「明日、俺の家に行くから
酒を断って来るぐらいだ、あっちも
今夜は断って来るつもりか?」
「…でも、今日辺りはその…ッ」
杏寿郎が耳元に口を近付けて来て
その熱い吐息が耳に掛かる
「そうだなぁ、今日辺りが
そうなり易い時期だもんな、
だったら、今日はしたくない…か?」
「でもっ、杏寿郎が先に籍をって
言ったんでしょ?だったら、今夜はその」
別にしなくても…と
みくりが語尾をすぼめながら
そう言って来て
「なぁ、この際だから…、
ハッキリさせて置きたいんだが?
君は俺との結婚に合意していて、
先日に君のご実家への挨拶も正式に
済ませたんだ。で、明日は俺の実家に
正式な結婚の挨拶に行く予定。
ここまではいいな?」
「そうだよ?だから
今日だって、ヘアサロン行ったんだし。
それに、明日のワンピースも
買ったんだもん。手土産だった用意したし」
「で、だ。
俺が用意したあれには、
いつ君は記入するつもりだ?
君にあの後、渡したが
そのままになってるだろう?
もしかしてだが、まだ書いてないとか
言うつもりじゃないよな?みくり」
返事がすぐに返って来なくて
書いてないんだなと言うのは
杏寿郎もその顔と間で悟ったが
「そうかそうか、そうなんだな。
だったら、今から書くか?」
「いや、あのね?明日のご挨拶がね
済んだら、書こうと思ってるの」
じとっとした疑いの視線を
杏寿郎がみくりに向けていて
「元から、ちゃんと正式に
時期を伝えて無かっただけで、
俺の両親も君の両親も
それに、君自身だって結婚するのは。
知っていただろう?」