第54章 スルタンコラボ企画 中編 お相手:冨岡義勇
「杏寿郎、義勇、もういい下がれ。
俺も、今日は下がる。頭が痛い」
そう言って槇寿郎が玉座から立ち上がると
そのまま奥に入って行ってしまって
4人が謁見の間に残させる
「あっ、あの…、あれで
良かったのでしょうか?義勇様」
自分がスルタンである槇寿郎に
大口を叩き過ぎたと思った様で
心配そうにしながら
みくりが義勇に問いかける
「いや、お前がそれを気にする事はない。
元を正せば、スルタンが先に
お前に、そうさせて置きながら。
失礼を言ったのには違いないからな」
「義勇。彼女達の部屋を
どこにするか決めよう」
後宮には 独立した小さな離れが
幾つかあるから
運んで来た荷物の運び先を
従者達も迷っているだろうな
「あそこ…でいいんじゃないのか?
先代のスルタン、スルタンの父が
他国から双子の姫を妃に迎えた時に
建てた離れがある」
そう義勇が 後宮に点在する
小さな離れの中にある
ある離れの事を言って来て
「義勇、奇遇だな。
俺も、2人の妃達にはそこがいいと
思って居たんだ。きっと気に入ると思う」
「案内する、付いて来い」
その義勇と杏寿郎の様子からして
その離れた私達にピッタリの様で
みくりと小野寺は
お互いの顔を見合して
先に歩き出していた
2人の後を追いかけた
「ねぇ、みくり」
そう小野寺がみくりに
声を掛けて来て
「どうしたの?小野寺」
「昨日の夜…、冨岡さんと何かあったの?」
かぁああっとみくりが
顔を真っ赤にして赤面する
「なっ、別にっ…、そう言う
小野寺だって、煉獄様と
一緒に寝たクセに!!」
みくりが感情的になって
声を思わず張り上げてしまって居て
慌てて自分の口を手で塞いだ
「ちょっと、それは私が…ひとりで
眠れないからって…、ひとりで
寝た事なかったし、それだけだしッ」
「それで、縛られたんでしょ?
だって、小野寺、翔兄さまに
良く縛られてた…から」
その会話は杏寿郎と
義勇の耳にも届いて居たが
「人の、趣向にはどうこう言わないが。
煉獄、…自分の妻を縛ったのか?」
「本人は、毎日縛って欲しいと
希望の様だったがな?断わったが」
「それも、自分の兄にも
縛られてたのか…、俺には理解出来ん」
「寝てみるか?」