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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第54章 スルタンコラボ企画 中編 お相手:冨岡義勇



不思議な気分だ…

こうして 身を寄せ合えば


胸の中が温かい何かに満たされる


満たされるのに その奥の
芯の部分で持て余した熱が

ジリジリとくすぶる様な
そんな相反する感情も 感じる


満たされながらに
飢えるようなそんな感情だ


だが そのどちらも

今までの俺が感じた事の無い感情で

その感情を 義勇も

戸惑いもすれども
好ましく感じて居た

自分の身を彼女の身に寄せると

そのまま 義勇も
自分の意識を手放して


みくりと共に

眠りについた



ーーー
ーーー
ーーー



小野寺は自分の手首に
引っ張られる様な違和感を感じて
目を醒ました

え?何これ?どうなって…るの?

自分の身体は杏寿郎に
しっかりとホールドされて
抱きしめられていて

当の 杏寿郎は眠っている様だった

いや それは夜だからいいんだけども

自分の身体にはちゃんと
布団らしき掛物が掛かっていたのだが

ひとつだけ 納得が行かない事があって

何故に どうしてなのか

しっかりと 紐で自分の手首が
がっちりと縛られているか…と言う事だ

「何で?縛られてるの??私」

「う…ん?小野寺?起きたのか…?」

気怠そうに身じろぐと
そう杏寿郎が言って来て

「これっ、腕の紐…
外してッ貰いたいんだけど」

何で縛られてるのか謎だし
兎に角 外して貰わないと

「それは…、断わる…。
その手を自由にさせると、俺の
ありもしない乳を搾ろうとするだろう?」

「違っ、私は馬の乳絞りを
しておきなさいって、一樹兄に」

ゴロンと杏寿郎が寝返りを打って
こちらに背中を向けてしまって

「君は、馬の乳を搾っていたのかも
知れないが、こっちとしては
いい迷惑だ、…あんな所…を…ッ」

サアアアアっと全身の血の気が引いて
身体が震えだしてしまいそうになる

確かにここに居るのは
私と この人だけで

私は 暴れる馬の乳を強引に
絞ろうとしていた夢を見ていた気がする

「お陰様で、こっちは寝不足だ。
君は、そのままで反省するといい」

「ご、ごめんなさいッ。
私、寝ぼけて…、良く。
一緒に寝てる人を羊と間違えて、
撫で回したりするみたいで…ッ」


「………」

こちらに背中を向けたままで
杏寿郎が返事すらも返してくれず

「ごめんなさいっ、ごめんなさい」

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