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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第54章 スルタンコラボ企画 中編 お相手:冨岡義勇



俺が湯殿へ湯を使いに行くと
普段は手伝いは不要だと
払ってあるはずなのに

やたらと侍女達が手伝いを申し出て来て

風呂はひとりで入れると
杏寿郎が入浴の手伝いを断ると

部屋に酒は要るか?やら
果物を切って盛り合わせて用意するか?

部屋に香炉を置いた方がいいか等々

「一体、今日は何なんだ?
俺は、何も頼んではないが?」

湯殿の中で 身体を洗いながら
物陰から声を掛けて来る侍女達へ言うと

『いえっ、申し訳ございません。
王子…、あのでしたら…、
後宮のチョコレートは
ご一緒にお召し上がりになられますか?』

チョコレートを用意するかと
そう侍女が杏寿郎に尋ねて来て

後宮のチョコレート…

その辺の市場で交易品として
出回っているチョコレートと
後宮で嗜まれているチョコレートは別物だ

その言葉で ああと察してしまった

俺が 小野寺に一緒に寝ようと
声を掛けたのが この誤解の原因だと

「お前達、まだ俺と小野寺は
夫婦の儀式を取り交わしてない。
床を共にすると、俺が言って
誤解を招いたのは悪かった。
俺は、今夜、小野寺を
召し上げるつもりはない…」

一緒に寝るとは あくまでも

ひとりで寝るのは 場所も変わって
片割れも不在で 不安だろうから

添い寝をするだけ…だと

そう言った意味の寝るは含んでないのだと


侍女に説明をすると


『しかしながらに、王子。
お言葉にあられますが。一夜を
男女が共にするには違いは御座いません。
今の王子に、そのおつもりが
全くなくにありましょうと、
そうならないと言う保証も御座いません。
男と女など、その様な物にございます』

そうって 侍女頭が

つい立ての向こうから
杏寿郎に声を掛けて来て

そのつい立てに頭を下げている
侍女頭の影が映っていた


嫌な予感がしていた…

その杏寿郎の嫌な予感は
自分の部屋に近づく度に

自分の中で膨らんで行く


その 予感みたいな物を

裏付けるかの様に


自分の部屋の扉の前で

杏寿郎がある事に気が付いた


「人の気配がする…な」


俺の部屋に誰かが…居る

気配を杏寿郎が感じ取って


そっと音を立てずに 扉を開いて

自分の部屋に入ると


月を見れる 窓の前に

寛ぐために敷いてある

絨毯の上に 女の後姿が見えた


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