第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
お昼を済ませて
みくりの祖父母の家に
昨日をヤマメを入れていた
クーラーボックスを返却しに行って
しばらく そのまま話をして
持って来て居た
ビールを入れていた
クーラーボックスには
随分と空きが出来ていたので
用意してくれていた
春キャベツにじゃがいもと玉ねぎ
それからさやえんどうを
空のクーラーボックスと引き換えに
貰ってしまって
「ねぇ、お米は?お米欲しい」
「慎ちゃーん、お米、
しまってる所から取って来て~」
みくりの祖母が二階に向けて
そう声を掛けると
二階から慎司が降りて来て
「ばあちゃん、人使い荒すぎッ。
ヘイヘイ、米っすね。
持って来ますよ~だ」
そう言って慎司が米を取りに行って
「お米。一袋でいいの?」
「うん、また無くなりそうになったら
連絡する。凄い沢山、食べるから、
こっちがね…」
しばらくすると
米の紙袋を抱えた慎司が戻って来て
「ごめんねぇ。みくりちゃん。
精米してない米なんだけどね」
「いいよいいよ、ばあちゃん。
帰りに適当に精米して帰るから。
道の脇にあるじゃん、コイン精米機」
「ほら、みくりちゃん、米」
慎司がみくりにその
抱える程の紙袋を
何の躊躇もなく渡して
みくりも普通に受け取って
それを車のトランクに積み込んだ
「どうしたの?杏寿郎」
「いや、米…、軽い物ではないよな?」
杏寿郎の言葉に
みくりと慎司が顔を見合わせて
こっちを2人して見て来て
何を言っているんだと言う顔をする
「何、言ってるの?
米袋ぐらい持てるよ、てか
みんな持てるよ。流石に
2袋は持てないけど」
お礼を言って
みくりの祖父母の家を後にする
帰りは杏寿郎が運転してくれると
申し出てくれたので
運転席を彼に譲って助手席に座った
しばらく走って
高速に乗った頃に
車窓に見える
中条市を眺めながら
みくりが漏らす様に言って来た
「楽しかったね、杏寿郎」
「ああ、そうだな。
色んな事があったが、中々
充実した週末だったな」
「でも、ごめんね。杏寿郎…時間」
申し訳なさそうにみくりが言って
「ネモフィラの事か?
確かに、君と2人であそこの
ネモフィラが見たいとは言ったが…。
別に今日で無くとも
GWにでも行けばいいだろう?」