第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「こうしてるとさ、新婚さんみたいだね」
「ん?ああ、そうだな。
いつもしてる気もしないでもないが…、
このキッチンでこうしてると、
そう感じるな余計に」
ふとお互いの視線がぶつかって
ちゅっと杏寿郎が額にキスをして来て
「こうすると、
新婚ぽさが増すと思わないか?」
コンテナハウスはウッドデッキに
面してる方向以外は壁なので
こうしてるのが見える心配はないけど
後ろから杏寿郎が抱きしめて来て
洗い物をしている手首を掴んで
止められると 反対の手で
みくりの顎を持ち上げて来て
そのまま 唇に唇を重ねられてしまって
「キッチンで…も、悪くないかもな?」
「……また、そんな事言ってるし」
「なら、裸エプロンだな」
「と言うか、帰宅したらさ。
自分の奥さんが、裸にエプロンだけの
変態的な恰好で、料理してるんでしょ?
ドン引きじゃないの?」
「だが、新婚の
定番のアレが出来るだろう?」
新婚の定番のアレと杏寿郎が言って
「お帰りなさい、貴方。ご飯にする?
それとも、お風呂にする?ってやつの事?」
信じられないと言う顔を杏寿郎がして来て
「みくり。君はとんでもない
罪を犯したな?どうして、最後まで
ちゃんと言ってくれないんだ!むしろ
最後の一文がメインじゃないのかっ?」
「今は言いませ~ん、残念でした。
新婚さんになってからの、
お楽しみですぅ~」
ギュウウっと後ろから杏寿郎に
抱きしめられてしまって
「みくり、俺は、期待しても
いいのか?ちゃんとしてくれるんだよな?
それはもう、言ったからには。
その場で即でも…いいんだよな?」
前に…杏寿郎
浴衣プレイの事 凄い語ってたから
きっとこっちも男のロマンだって
言うんじゃないかって思ってたけど
正直ここまで 食いついて来るとは…
「まぁ、夫のそれに、
お付き合いするのが
妻の務めなんでしょう?」
そんな 女の私には良く分からない
男のロマンの話をしていると
丁度洗い物も粗方片付いて
「ねぇ、杏寿郎、もう暗くなったしさ。
中に入っちゃう前にね…、あれにさ
一緒に座ってゆらゆらしない?」
すっかり 辺りは暗くなっていて
各ウッドデッキにはライトはあるが
周囲からも 見えにくくなって来る位に
なっていて
「ああ、ハンギングチェアか」
「お先」