第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「でも、ある意味贅沢かもね?
こんなまだ明るい時間から、
黒ビール飲みながら、料理するなんて」
ギネスを飲み終わる頃には
つくしの春のペペロンチーノは完成して
昼間に焼いて 残った
ストッカーに入れていた蒸し筍も入れて
更に春の豪華共演のパスタになった
使っていたガスグリルに
焼くだけにしてあった
伊勢海老のテルミドールを並べて
自分のスマートフォンの
タイマーを20分にセットする
「伊勢海老はさ、一番は
刺身がいいと思うんだけど。
定番は、テルミドールだと思うの。
杏寿郎はどうするのが好きなの?」
ウッドデッキでダッチオーブンの
火加減を調整していた杏寿郎の方を見ると
とっくにギネスは飲み終わっていて
最初のスーパードライも
飲み終わっていたから
「杏寿郎、新しいビール出そうか?」
「みくり、昼間のあの
ダブルウォールのグラス、4つ出してくれ
俺も、ちょっと余裕が出来たからな」
キッチンになって居るコンテナハウスの
大きな窓は全開に開放すると
その窓の所から下拵えをした材料を
ウッドデッキに出せる為にせり出した
カウンターになっている部分があって
キッチン側に2つ 向こう側にも2つ
背の高い椅子が備え付けられている
「それが焼けたら、
君もこっちに来るんだろ?」
「まぁ、タイマーだし後は
あれがやってくれるけどね?
下拵えしてくれてるから、焼くだけだもん」
さっきの伊勢海老の刺身をこっちの
カウンターの方へ杏寿郎が運んで来て
ぐるぐるのウインナーも
すぐに食べられる様に焼いてくれていた様で
「出来るまで、つまみ食いする?
パスタは出来てるからね」
コトンと二重構造になった
ボダムのアウトドア用の
ダブルウォールタンブラーを4つ
みくりがテーブルの上に置いて
「どうするの?杏寿郎。グラス4つも」
「プレモル、あっただろ?
2種類、あれを飲み比べたくてな」
プレモル…と指定されて
ストッカーを開くと
プレミアムモルツと書かれている
ビールを2本 みくりが取り出して
「これとこれの事?」
「一回コレを飲んでみたくてな、
少々お高めのビールだ。
プレモルのマスターズドリーム」
カラーリングの色は普通のプレモルと同じだが
缶コーヒーを思わせる様なデザインの方の缶を
杏寿郎がこちらに見せて来て