第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「杏寿郎はさ、何ていうのかな
今日は、私の行きたい所とかさ
したい事とかさ?私が食べたい物
食べるのに、付き合わせちゃったじゃん?」
「ん?そんな事を気にしていたのか?
だが、俺は筍の刺身を食べた事も、
あんなに育った椎茸を食べた事もないし。
川魚を刺身で食べたのも、初めての
経験だったんだがな。
それに、君とビールをあんなに
飲んだのも、初めてだったしな。
コンパとかでも、
嫌そうに飲んでたもんなビール」
大学生時代の飲み会での事を
指摘されて
その当時の事を思い出してしまった
「顔に、凄い出るだろう?
美味しい物を食べてる時の顔は、
見てる方が、満たされるからな」
「だから、だったの?まだ
付き合うか付き合わないかとかって
言ってた時にさ。あそこにアレを
食べに行こうとか、あっちのアレが
美味しいらしいぞとかって……」
「バーベキューも、飲み会も
カラオケもボーリングも
好きじゃ無さそうだったからな」
「え?だって、知らない人と
行っても、歌いたい歌歌えないし、
ボーリングは……溝を掃除するだけだし」
ははははと杏寿郎が笑って
「だったら、何で来てたんだ?」
「え?誘われたから、
行くぐらいならいいかな……って。
まぁ、人数合わせって言うなら
大人しくしといたら、邪魔には
ならないかなぁーって」
大人しくして置いたら…
そう言えば 自分から話したりも
積極的に何かを提案したりも
あの頃のみくりはしてなかったな
「だったら
尚更、何で来てたんだ?」
「え?ただ酒…飲んでいいって。
アンタは来てくれて、食べたい物
食べて、飲んでたらいいって。
見てて面白かったけど?
杏寿郎は大体、
そう言うのには居たでしょ?」
「俺も、居るだけでいいから
来てくれって言われてたんだ」
じっとみくりが杏寿郎を見つめて来て
「杏寿郎が来るって言ったら、
女の子が集まるからって事?」
「俺は、エサか何かか?」
でも 実際に 杏寿郎の
周りに女の子が集まるから
エサって言うのも合ってる気がするけどな
「全く俺に、君は
興味無かっただろう?」
杏寿郎の当時の事を追求するような言葉に
みくりがソファの上で
三角座りをして自分の顎を膝の上に置いた
「だから、気になったんだ。
他の女子達とは、明らかに違ってたからな」