第53章 春と言えば…? 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
一口だけだがIHのコンロと
電子レンジと小さい冷蔵庫も
備え付けられていて
「シャワーもトイレもあるから、
この中だけで、全部
済むのもありがたいでしょ?」
キャンプ場にありがちな
共用のトイレや浴室を利用しなくていいし
チェックインしたら自分達だけで
ゆっくりとプライベートに
キャンプを楽しめるのはありがたい
ウッドデッキも土地が広いから
隣のウッドデッキとは距離がある
「もう、体調は何とも無さそうか?」
L字形に据え付けられている
ソファに杏寿郎が腰を降ろして寛いで居て
「う、うん。大丈夫だけど?」
「少し、ゆっくりしよう。おいで。
みくり、君も隣に座るといい」
隣に座る様にとみくりに
杏寿郎が促して来て
ゆっくりしようとは口では言ってるけど
どうにも 私の耳には
休憩を全くしないご休憩の様な
そんなお誘いにしか聞こえないのだけども
「お水…飲む?備えつけの
ミネラルウォーターあるよ?」
「ああ、そうだな、貰おう」
冷蔵庫に入っている
ペットボトルを2本出して
それを持って杏寿郎の隣に
腰を降ろそうとしたのを杏寿郎に止められる
「そっち側じゃなくて、こっち側に」
そう言って L字になってるソファの
コーナーになっている方側に
みくりに座る様に促して来て
座ってる杏寿郎の奥へ
同じく据え付けのテーブルと
杏寿郎の足を跨いで移動すると
ストンとそこに腰を降ろした
「ここに付いてる、この
カーテンを閉めると、この
ソファの部分だけが同じ空間だが
切り離された別室の様になるんだな」
そう言いながら
束になって居るカーテンの
タッセルに杏寿郎が手を伸ばすと
束になって居たカーテンが広がって
でも レースカーテンだから
薄く透けて向こう側は
ぼんやりとだけど影見えるけどな…
でも カーテンで区切られてしまうと
狭いスペースに2人だけなのだと
妙に意識をしてしまう
「あそこに行く前の約束は…、
忘れてたとは、言わせないが?
体調が悪いなら、遠慮しようかと
そう思って居たんだがな…
まぁ、今日は早朝から動き回ってたからな
少し、ゆっくりしないか?みくり」
休みなさいと言う意味なのか
自分の身体にみくりの身体を
持たれかけさせてきて
「杏寿郎…?」
「ん?どうした?みくり」