第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
さっきまで目が醒めたばかりで
ぼんやりとしていた頭が
スッキリとして来て
そう言えば倒れたのに身体痛くないや
ギュッと杏寿郎の服を
みくりが握りしめて
「ねぇ、杏寿郎……んっ」
そのまま唇を杏寿郎に塞がれて
舌を彼の舌に捕らえられてしまう
「脱いでしまう前にこうしたいなんて、
なかなかに君も大胆なんだな。
それは借り物だし、ここは救護室だぞ?」
バシンっと杏寿郎の頭を
みくりが平手で叩いて
「杏寿郎の馬鹿っ、そうじゃないしっ」
「心外だな、軽い冗談だったのに。
そう怒る事もあるまい?」
「杏寿郎が馬鹿な事、
しようとするからじゃん。怒るよ?」
「みくり。綺麗だ」
「こんな距離じゃ見えないでしょ?」
「綺麗にそれを着てる君は、
あの会場に居た全員が見てるが。
今、ここでこうして少しばかり
着崩れて乱れたドレス姿を
見てるのは…、俺だけだぞ?」
みくりが恥ずかしそうに
自分の口元を押さえながら
「杏寿郎の……、ばかっ」
「ん?そうか?…俺は割かし、
馬鹿だと、君に言われてるがな?
今の馬鹿の言い方はいいな。グッと来たぞ」
杏寿郎のキスが耳に落ちて来て
吐息が掛かるし
ギュッと抱きしめられると
彼の体温を布越しにでも感じて
熱い…熱に溶かされそうだ
「杏寿郎…、だけだよ…?
見てもいいもの、そうしてもいいのも。
全部、杏寿郎だけ…だから…んっ」
「みくり~?君が悪いんだからな」
スルッと彼の手が
みくりの背中の裏に回って来て
スルスルとコルセットの紐を緩めて行く
少しだけ開いたコルセットの間から
杏寿郎の指先が滑り込んで来て
みくりの背中を撫でて来る
「んっ、…杏寿郎……ダメっ…」
「汚さなければいいんだろう?」
後ろが開いてるのだから
当然に前の部分も余裕が出来るので
グイっと押し下げられれば
ドレスから胸が露わになりそうになる
「零れてしまいそうだな、みくり」
「杏寿郎が、引っ張るからだよっ」
「ウエディングドレスは、
何でも、胸で着る物らしいぞ?」
ドレスから零れそうになっている
みくりのおっぱいに
杏寿郎が吸い付いて来て
普段は見えない場所に
チュ…と赤い跡を残す