第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そのまま 客席の風船を空に放つ
カウントダウンが始まり
先に登って行く風船を追いかけて行く
水色の風船の群れが空へと上がって行く
そのまま 空を見上げていると
段々と小さくなる風船の姿が見えて
この風船が空に昇って行くのを
杏寿郎の隣で見たかったなぁっと
そんな事を考えていると
成瀬さんの挨拶が始まったので
その場に待機の指示に従って
成瀬さんの話を聞いて居たんだが
あれ…おかしいな
そこで成瀬さんが話してる内容が
話してるのは見えてるのに
頭に全然入って来ないし
それに…息苦しい……
ドレスの所為かも…な これ
上がコルセットになってるから
着る時に凄い締め上げられたから
中世のヨーロッパの貴婦人が
気絶してたのは
コルセットの締めすぎの所為だとか言うし
これ…大丈夫…かな
持つかな… 意識…
足に雲の上みたいにふわふわとした
浮遊感が伴って来て
マズイな…気 失う…な……
と考えていた所で
私の意識は途絶えた
瞼を開くと
見知らぬ部屋の天井が見えて
「大丈夫か?みくり。
いきなりステージで倒れたんだぞ?」
少しだけ呼吸が楽になっていて
「杏寿郎…が、緩めてくれたの?」
「ああ。急いで緩めると血圧が下がるからな
じわじわとにだが…、楽になったか?」
よしよしと杏寿郎に頭を撫でられて
「ここは?」
「ここは、救護室だ。
君にそのドレスを着せた女子高生が
凄い心配そうにしていたぞ?
俺は、誤解されて、君の叔父さんに
叱られる所だったしな。それは
まだだと言うのに…な。」
やれやれだと言いたげに
杏寿郎が肩をすくめて見せて来て
「みくり。気が付いたのなら、
もう少し緩めるぞ?
呼吸は楽に出来てるか?
これだけ締められて、その上胸に
あれだけ詰められてたら
君だって、気も失うだろうがな。
脱ぐのなら手伝うが?これは
自分では脱げないだろう?
脱がせてしまうのは…、少々
惜しい気もしてしまうが…な」
そう言えば窮屈だった胸の辺りに
ちょっと余裕あると思ったら
詰め込まれたパット抜いてあるな
「コルセット、緩めただけじゃなくて
ここの詰め物も抜いてくれたんだね。
ありがとう。ねぇ、あの…杏寿郎……
脱がせるのが惜しいって
言い方じゃなくてね?その……。
これを脱いじゃう前に…」
「いいのか?」