第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「風船だったら、子供が起きてる
時間に出来るから。昼間にここ来てから
グランピング場で泊るって出来るし」
「今、ここだけじゃなくて、
中条市の花いっぱいプロジェクトで
ネモフィラも、
成瀬さんのバックアップ受けながら
市内で栽培して増やしてるんです。
家庭でネモフィラを
育てて貰って、種を返してもらって。
ああ、俺は普段は市役所で働いてまして」
そう西井が目を輝かせながら
こちらにそれを説明して来て
「何だ、公務員か。将来安泰じゃん
モテてるんじゃないの?西井君。
田舎は公務員人気だからねぇ~。
要するに西井君は、それの担当って事?」
「そうだよ。で、この風船の先に
ハート型のメッセージカードを付けて
ネモフィラの種と一緒に飛ばすんだよ」
その飛ばしたメッセージカードと
ネモフィラの種が……
どこかの誰かに届く……と言う事か
「だから、成瀬さんと打ち合わせとか
してさ、お前の名前出て来たからさ。
ここのそもそもの発想が
小野寺、お前からだったとか
俺、聞いてねぇし?
その派手な頭してる人はさ、彼氏?」
「ああ。こっちの人ね。
煉獄杏寿郎さんね、来月入籍するの」
そう言った途端に西井の表情が変わって
「お前はアイツと結婚するんだって
皆俺等、思ってたからさ。
正直、複雑だわ。俺はアイツも知ってるし
お前の事も知ってるからさ。余計に」
「相変わらず、西井君は口が素直過ぎ。
それより、風船頂戴、300円でしょ?」
「お前に売るなって話、一緒に
イベントのオープニングセレモニーで
一緒にあの大量を風船を飛ばすのを
して欲しいってさ。そんな訳だから
あっち行って来い、んで準備して来い。
すいません、小野寺借ります」
そう言って 横から出て来た
女子高生に連行されて
控室らしい所に来てしまった
ネモフィラプリンセス控室と
そのドアに貼ってある紙に書かれていて
「プリンセス、ご帰還です~」
「お帰りなさいませ、お姫様」
女子高生達に背中を押されながら
その控室に押し込まれると
中には 水色とブルーのドレスを
身に纏った ネモフィラプリンセスが9人居て
部屋の奥には一番豪華なドレスを
マネキンが纏っていて
更に室内に居た2人の女子高生が
加わり 合計4人の女子高生に
取り囲まれると
「さあ、お姫様に変身しましょうね」