第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
うちの大きな子供みたいな
未来の旦那さんは
全コース制覇して来ると
言って凄い勢いでまた
展望台に上がるエレベーターに
向かって行ったから
杏寿郎の
気が済むまで滑らせて置こうと思った
上からこちらに手を振っていたので
手を振り返して
滑っている杏寿郎をスマートフォンで
撮影して居ると
後ろから声を掛けられた
『さっき、伸介から来てるって
聞いて探してたんだけど、ここに居たのか』
「成瀬さん…っと、
こんな所に居ていいんですか?」
「みくり、戻ったぞ…。そちらは?」
そちらもこちらも
どちらか分かってるよね?
コホンとみくりがひとつ
咳払いをすると
「紹介…しますね?成瀬さん
こちらが、私の婚約者である」
「煉獄杏寿郎です、成瀬さんの
経営されている、お店の方
幾つか、本日拝見させて頂きました。
成瀬さんのお仕事に、私の
婚約者も関係してるとの
話の方は聞いております」
そう言いながら 凄い杏寿郎が
嘘くさい笑顔を作ってたから
もう帰りたいな ここからって
気分になるんだけども
「ああ。そうか、君があの時の
電話の時に、一緒に居た…。
俺は、成瀬一成(かずなり)。
ああ、成程ね。そう言う事か、
俺は随分と
煉獄君に警戒されている様だ。
それは、みくりちゃんを俺の
会社に引き入れようとしてたからかい?」
そう言う 成瀬さんの笑顔も
取って付けた様な笑顔で
何なんだろうな 空気感が…
張りつめてると言いうか
一触即発…な気がするなこの二人
「いえ、ビジネスの先人として
尊敬はすれども、警戒なんて…。
いえいえ、その様な事は俺は
一切気にしておりませんので、
彼女とは来月に入籍する予定ですし」
「結婚するって聞いてたから、
お祝いを何かしたいなって。
みくりちゃんは、俺の
妹みたいな物でもあるから。
ああ、そうそう、お土産があるんだ。
後で届けに行くよ?
あのトレーラービレッジの
構想にはかなり、
お世話になってるしお礼も兼ねてね」
「お土産?お祝い?」
「お祝いっぽいお土産だよ。
みくりちゃんが、
大好きなやつだけど?」
「お刺身行けますか?」
そう食いついて聞き返していたので
みくりにはそれが何かが
想像が付いた様だが
「勿論だよ。だって活きてるから」