第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「あー、今、ミニトマト
こんな所で売っても売れないって
思ったでしょ?売ってるのは
カラフルミニトマトパフェだから」
「何だそれは?」
「ああ、家のおじさんね
地元の農業高校の食品加工・製造科の
可愛い女の子達と、廃棄0計画
って言うのを共同の研究プロジェクトで
もう…何年してるのかな?忘れたけど。
規格外とか、割れね、で廃棄する
ミニトマトをね、
その高校に無償で提供してるの」
「0円食堂……みたいな物か…」
そう言えば みくりの叔父さんと
一緒にそのブースに居るのは
3人の女子高生だな
「おう!来たか。みくり、どうだ?
食っていくか?トマトパフェ」
「さっきはタダで貰っちゃったから
買うよ、トマトパフェ2つ頂戴」
手袋をはめた女子高生が
プラスチックのカップに
フローズンミニトマトを
カップの底に入れて
その上にミニトマトのシャーベット
更にその上にミニトマトのゼリー
ミニトマトのムースを乗せて
そのアイスの様に丸くあしらわれた
ムースの隣にコンポートと
あのハート型のミニトマトを添えて
生クリームでデコレーションすると
「はい、お待たせしました。
映える、ミニトマトパフェです」
「はい、ありがとうございます。
はい、こっち杏寿郎の分ね」
そう言ってミニトマトのパフェを
杏寿郎に差し出して来る
そのミニトマトパフェを持ち上げて
杏寿郎が眺めている
「あっちのまん丸ミニトマト
サイダーもインスタ映えしそうだがな?」
もうひとつのメニューである
硬めに作った丸いトマトゼリーと
カラフルなフローズンミニトマトが
サイダーの中に入っているドリンクの
ポップを杏寿郎が指さして来て
「あっちも美味しそうだね、
可愛いし。やっぱりアイデアが
女子高生って感じする。
あ、あそこ、網焼きの椎茸売ってるね。
話してたでしょ?
原木椎茸してる所あるって」
「ここで、さっき食べた
皮ごと焼いた筍も
売れば売れるんじゃないか?」
「みくり。煉獄君借りるぞっ」
その話を詳しくと言われて
杏寿郎がみくりの叔父の
伸介にさっき昼に食べた
筍の蒸し焼きの話をする
竹林の管理の為に筍は毎日掘るのだ
家で家族で消費する量も知れてるし
近所にも竹林はあるから
そんなに欲しがる人も居ないもんな筍