第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「その分割して結婚休暇取ってる人は、
うちの部署にも居るから、いいんだけど。
入籍の日付と、報告の件と、休暇の件と
婚姻届けはもう、両親記載済みなのは
理解したけど、その新婚旅行(仮)に
ついての詳細とかって、聞けるの?」
「県内きっての、リゾートアイランドが
宿泊先だと言う事だけじゃ。ダメか?
後そうだな…、今まで言ってなかったが。
大学時代にちょっと悪い友人に
一緒に行こうと誘われて合宿で、
特殊小型船舶操縦士を取得してるんだ。
どこの海でも乗れる物じゃないし、
乗る機会も無かったしな」
県内きってのリゾートアイランドが目的地で
特殊小型船舶操縦士が必要な乗り物に
安心して乗れる環境があると
「どうだ?沖縄やハワイでなくても
リゾート出来そうじゃないか?」
そう言って得意げな顔をして
杏寿郎が笑っていたので
「うん、確かに、そうかもね。
そっか、楽しみ…だね、杏寿郎」
さっきまで怒っていたのとは
裏腹に今度は色気を感じる様な
そんな表情をみくりが浮かべていて
スルスルと杏寿郎の手の甲を
指先で撫でて来るとそっと重ねた
「あ、…その、みくり?」
確認する様に杏寿郎が言って来て
「いいでしょ?手くらい……」
「確かに…、手だけ…なんだが……」
杏寿郎と視線がぶつかって
キスをしたそうな顔をしていたので
反対の手で 杏寿郎の口元を押さえて
「杏寿郎、流石にそれはダメ」
「後で…か?」
こっちの機嫌が直ったのが
分かってるからそうしたいんだろうけどさ
流石に 送迎車の中でキスする訳には…
しゅんとしてる杏寿郎を見ていると
こっちが悪いみたいなんだけど?
「もう、拗ねないの。後でね?」
「後でだったらいいのか?」
「うん。いいよ?後でなら」
ニコニコと杏寿郎が
嬉しそうにしてるから
何となくに嫌な予感がするのは……
気のせいじゃ…無いよね?きっと
「後で……だな?」
「う、うん?後でね?」
急に身体を近付けられて
耳元に口を杏寿郎が近付けて来て
「当然、キス…もだが。
キス…以上も…、いいって事でいいか?」
バッとみくりが自分の耳を塞いで
杏寿郎の方を見て来て
「ん?そう言う意味だと俺は
解釈したんだが。違った……か?」