第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「ああ。因みにだが
その日は先勝だからな!安心して
くれていいぞ。朝一に婚姻届けを
提出しに行けばいい。
用紙なら用意してるし、もう、
後は君が書けばいいだけだが?」
みくりがハイっと自分の手を挙げると
「ん?何だ?みくり」
「杏寿郎?質問したい事が幾つか
あるんだけど?そもそも私はいつか
聞いてないんだけど?それにもう
ご両親にも記入して貰ってるの?」
「ああ。もしかして、そう言う
雑誌の付録にある。ピンクの
婚姻届けが使いたいとかだったか?」
笑顔の杏寿郎に対して
みくりの方は不満そうな顔をしていて
「何で、勝手にそんな事してるのよっ!
杏寿郎のご実家にご挨拶とか
やっぱり、改めてて
何度もお出会いしてるとは言えどもとかって
考えたりとかするでしょう?」
「筍持って、家に来るか?」
「だから、筍は
時間勝負だからダメだってば」
「4月の末の週末にでもうちには
来たらいいだろう?それにGW中に
こっちじゃない方の、君の家にも
行くだろう?それとも、こっちの
友人と会うとかそんな予定でもあるのか?」
「GW?接客とか真希ちゃんみたいな
サービス業してる子は、GWこそ
稼ぎ時だし、お仕事だよ!で、
私が聞きたいのは、そこじゃなくって!」
ポンと杏寿郎が
分かったと言いたげに手を打つと
「みくり。大丈夫だ、
ダウンロードできるからな、PDFで」
そう言って何故か 得意そうな
顔をしていたので
こっちとしては何が何だか…
スマホで来月のカレンダーを見て
先勝と言っていたから
先勝の日を見ていると
入籍するんだから 婚姻届け
提出するんだから
市役所が営業してる平日の先勝……
その平日の2日しかない先勝の
絶対に忘れない日…か 確かに
「朝一に提出したら、すぐ出発しよう」
「出発ってどこへ?行くの?」
「大丈夫だ、ちゃんとしたのは
無理だから、
仮にするぐらいならいいだろう?
新婚旅行に決まってるだろう?
まぁ、ハワイにしろ、モルディブに
しろ、今は難しいのが現実だからな!
今度は、南に向かおうと思うが?」
ホワイトデーの目的地は北だったけど
今度の目的地は南だと告げられて
「橋で繋がってる、島だな。
昔から県内でも有数のリゾート地だな」
「っと、歩きながら話そうよ!
待たせちゃってるし」