第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「あ、そうだ、アレ使う?
アレも持って来てるけど」
「あれ?あれが何か俺には
分からないんだが、あれがないが?」
みくりのアレに
杏寿郎があれで返して来て
「ああ、あれ?あれに代わりに
これ、使ってみてよ。はい」
そう言ってみくりが
ウッドデッキの上に置いたのは
新聞紙に包まれた何かで
杏寿郎がその包みを開くと
「ああ、これか。杉の落ち葉な。
本当にこれが着火剤になるかって
検証する訳だな。了解」
「はい、秘密兵器」
みくりが手に何かを
握りしめて杏寿郎に差し出して来て
杏寿郎が手を伸ばしてアレを受け取る
自分の手に渡して来たアレを
杏寿郎が見つめて
「ガンブローだろ?これ」
「小さいドライヤーでしょ?
完全に小さいドライヤーじゃん、ソレ」
インパクトドライバーにも似た様な
形状をしているソレは
小さいドライヤーと言う
みくりの言葉通りに
火起こしをする時に風を送る道具だ
「ぬるいな」
「ぬるい?ええ、でも。
今日はちょっと肌寒くない?」
「違う。俺が言ってるのは
気温の話じゃなくって、
火起こしの話だ。トーチバーナーに
ガンブローまであったら、苦労しないぞ?」
「じゃあ、要らない?」
返してと言いたげにみくりが
杏寿郎の方に手を出して来て
「いや、使う。使わせて貰おう!」
「あ、そうそう、杏寿郎。
先に焚火台に火起こしてよ、
筍、そっちで焼きたいから。
はい、これ、焚火台の薪ね。
こっちが太いので、こっちが細いの」
「最初から、焚火台
使うつもりだったのか?」
「だって、筍焼くの時間掛かるからさ。
先に筍焼いて置きたいの。筍準備してくる」
そう言ってウッドデッキに併設されている
コンテナハウスはウッドデッキと
色味を揃えてあって 統一感がある
大きな窓がウッドデッキに面して
ついて居て その窓は
全開に開け放たれているので
その内部が見えるが
大きな複数人でも一度に使える調理台と
その奥には某有名メーカーの
大型のガスグリルが設置されていて
火起こしをしなくてもお手軽に
バーベキューが大人数でも楽しめるし
それのあのサイズのガスグリルは
買えば20万近い代物だからな
「随分、いい物があるなそっちには」
「アウトドアの道具って、
お値段が張るでしょう?だからね」