第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「何だ?みくり」
袋につくしを摘んでいる
杏寿郎がこちらを向いて
「下拵え、大変だから
ホントに、手伝ってよ?
この量のつくしの下拵え
本当に大変だからさ?」
そのまま つくしを
袋のパンパンにして
みくりが寄りたいと言っていた
地元のスーパーに寄って
必要な物を買い足している様だった
「これからどこへ行くんだ?」
「フキと、つくしの下拵えを
してから、ゆっくりお昼ご飯かな?」
現在の時刻は…10時を少し過ぎた頃
お昼ご飯の用意と言ったが
随分と早いな
「杏寿郎さ、自分で川で魚を釣ってさ
串打って食べた事ある?ヤマメに串
打って欲しいんだけど?8匹分。
いや、無理だって言うなら、
代わりに私がしようとしてる方を
杏寿郎がしてくれてもいいんだけど」
「もし子供が生まれたら……」
杏寿郎の言葉に
みくりが不思議そうな顔をして
「生まれる前に出来てないよ?」
「いや、それはそうなんだがな?
ここで、自然の中で収穫を体験したり、
命を頂いたり食育するのも
いいかも知れないなと…ふと思ったんだ」
「ああ、夏休みにある子供だけが
参加するキャンプみたいなの?
筍掘ってみんなで食べたり?
椎茸もおじさんは片手間だけど
ちゃんと原木椎茸で椎茸狩りしたり
してる人もいるから。ああ、着いたよ」
そう言って辿り着いたのは
キャンプ場?の様だが
所謂 グランピングと言う方の
高級志向のお気軽キャンプの方で
「気になるんだが、
誰も居なくないか?」
駐車場には自分達の車しか無い
「うん、無いね、だってここ15時から
チェックイン出来るからね。でも
筍焼いて食べたいからさ、おじさんから
成瀬さんに言って貰ったの。
ああ、ここは成瀬さんが
軌道に乗って来たから泊りに
おいでって言ってくれたんだって」
はいっと使える様にしろと
言わんばかりにみくりが
杏寿郎にロゴスのキャリーカートを託して来て
促されるままに杏寿郎が
それに荷物が載せられる様にすると
持って来て居た荷物をその中に
次々に入れて行く
「グランピングって、
凄いブームあったじゃん?」
「コロナの影響で、グランピングも
キャンプブームも追い風だろう?」
「でもさ、昔からの
普通のキャンプ場ってさ
こう、共有するエリアが結構多いのよ」