第52章 春と言えば…? 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
有料道路の無料区間だけ利用して
下道で目的地へと向かう
その道中にあった コンビニに立ち寄ると
「ロックアイス買おうかな?
どうだろう?早すぎるかな?
保冷剤代わりにしてもいいし
溶けたら水になるだけだから。
袋切って捨てればいいか安いし」
「クーラーボックスに入れる分か?
時間が掛かるのが前提なら、
ロックアイスよりも、
ブロックアイスの方が良くないか?
あったぞ、買うんだろう?よなよなエール
だが、よなよなは、グラスで
飲まないと、美味しくないかもな?」
ビールやチューハイが並んでいる
場所の一番上にある
よなよなエールを杏寿郎が取って
みくりの方に掲げて見せて来て
杏寿郎の手に持っているカゴに
CCレモンが入ってるのに気が付いた
「珍しい物…、飲むんだね。
あれじゃなくていいの?
ウィルキンソンの
ジンジャエールみたいなやつ」
「ああ。それもあるぞ?
何にする?三ツ矢サイダーの
梅の方か?レモラの方がいいか?」
「これ、この間から見るけど
美味しいのかな?和紅茶ってやつ。
緑茶も紅茶もウーロン茶も
茶葉は同じだもんね、みんな。
こっちにしようかな?」
「薄くないか?クラフトBOSSの
レモンティー。そのシリーズは
俺にはどれもこれも薄い気がしてな。
味も色も」
みくりが手に持っている
クラフトBOSSのレモンティーを見て
杏寿郎がそう言うと
「でも、クラフトBOSSの
無糖のストレートティーが
梅酒割るのには最高だけど?
他のメーカーのストレートティー
何本か買ってやったんだけどさ。
ここのが、一番美味しかったなって」
そう言いながら
杏寿郎の持っているカゴに
それを入れるとお願いしますと小さく
みくりが付け足した
それからまた みくりの
運転する車で目的地である
みくりの実家を目指す
みくりの母親の実家に着いたのは
7時前の事だった
車を停めて 降りる様に促されたが
思わず 家を見上げてしまった
「大きな家…だな」
「田舎だから、標準的な大きさだよ?」
「母屋だけで、何部屋あるんだ?
二階にも何部屋かあるだろう?」
「12部屋…かな?後、離れもあるよ。
でもこれは、普通。お金持ちでも
何でもないよ、中流家庭の
ごく一般的なお家の大きさなの、この辺では」