第51章 春と言えば…? 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
その日の夕食と片付けを済ませて
入浴を済ませると
いつもよりも早い時間に
みくりが寝室へと移動
しようとしていたので
「もう、寝るのか?みくり
確か、明日は五時半起きだったか」
「うん、杏寿郎はその時間でいいよ。
私はお化粧したいから、
五時に起きるけど、杏寿郎は?
まだ起きてるの?」
「いや、俺も…これを片付けたら
寝る。君が寝るのに、起きてても
仕方ないからな」
そう言いながら 見ていた
ノートパソコンをシャットダウンしていて
「調べ物はもう、
しなくて良かったの?」
「ああ。大体の事は調べたからな」
実はこっそり みくりの
言っていた 成瀬さん…とやらに
ついて 調べていたんだが
起業してるし いつくか事業も
かなり地元に密着して
手広くしてる様子だったから
ちょっと 検索をかけてみたら
あっさりと出て来た
ベットに入って
「杏寿郎、おやすみ」
「ああ。みくり、おやすみ」
いつもの寝る前の
おやすみの挨拶のキスを
みくりの額に杏寿郎が落とすと
室内の明かりを落とした
それから しばらくした頃だろうか…
「あのさ…、杏寿郎、まだ起きてる?」
「ん?何だ?どうかしたのか?」
「大学生の時……にね、まだ…
付き合う前の、その前の人とさ
ちゃんと切れてなかった時…。
他の子も一緒だったけどさ…、
憶えてるかな?
5年前…くらいだったっけ?
ネモフィラ……観に行った時
あったでしょ?
あの、バーベキューのついでに」
「みくり。俺は…君と
あの男とは、付き合っていたとは
認識していないが?関係を
強要されていたと言う解釈だがな。
他の大学の話かと思って居たが、
自分の大学にも同じような奴が
蔓延ってるとはな。っとネモフィラの
話だったな、憶えてるぞ?
ネモフィラ観に行きたいのか?」
ううん と布団の中で
みくりが首を振って
スッと杏寿郎の方へ手を伸ばして来て
ギュッと手を繋いで握って来る
「あの時に…、杏寿郎がさ……
ああ言ってくれてなかったら、きっと
私は…、今ここに居ないかもって
ちょっと思ってた…だけ。ごめんね?」
「その先も…、長かったがな。
俺は、君が今ここに居てくれて
感謝してるがな?みくり。
成瀬さんの話も、蹴ってくれたんだしな」