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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第51章 春と言えば…? 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ



お互いの視線がぶつかって
彼の言いたい事が理解出来たので
杏寿郎の方へ手を出すと
手に持っていたグラスを
みくりの手に持たせた

「百聞は一見に如かず、
味の感想なんて、言葉で聞くよりも
飲んでみる方が早いだろう?」

「苦いんじゃないの?」

疑い深いそうな目で
みくりが杏寿郎を見ながら
そう問いかけて来て

「まぁ、苦いには苦いな
だが、苦いだけじゃない。
飲んでみれば、俺の言う事も分かる」

苦いじゃないのと思いつつも
受け取ったグラスの
琥珀色に近い色味のビールをコクリと
喉を鳴らして飲んでみると

「やっぱりっ、苦いじゃんっ!
それも結構苦いっ……、苦味が
後に引いて来る、余韻のある苦味っ。
でも……、苦味と一緒に甘味もあるし
それからすっぱいよ?これっ」

「ハハハハッ、
だから、言っただろう?みくり。
重みのある深い味わいだって」

「笑い事じゃないって、苦いからっ。
でも、言いたい事は分かったから。
これは、美味しい。苦いけど」

苦いと不満を漏らす
みくりを見ながら杏寿郎が笑って

「それに、スプリングバレーは
発売当初から売れ行きは好調だったが、
この春にリニューアルした所だからな。
それを知ってて買ってくれた……、
って訳でもないんだろう?」

みくりの手から
帰って来たグラスを
杏寿郎がグイっと傾ける

目の前のみくりは
きょとんとした顔をしてたので
その辺りの事情を知って
買ってくれたと言う訳でもないようだ

「ちょっと、お高い目の
変わったビールだったから。
杏寿郎が、好きな感じなのかなぁって」

「それにしても…。
これ…、美味いな」

そう言いながら春キャベツの
たっぷりと入ったハンバーグを
一口 杏寿郎が口に運ぶ

「回鍋肉も、好きでしょ?
杏寿郎が沢山、ご飯食べるかなって
思って。回鍋肉だから。お米
いつもよりも、多めに炊いてるよ?」

じっとみくりが
杏寿郎の方を見ていたので

「もしかして、もっと
飲みたいのか?こっちも。
俺も、丁度、1本じゃ物足りないと
感じていた所だったからな。
どうだ?みくり。
1本開けるから半分ずつにするか?」

「いいの?」

もうちょっと飲みたいと思ってたけど
1缶も飲めないって思ってたから
杏寿郎のその言葉に甘えることにした

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