第51章 春と言えば…? 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
結局 杏寿郎は
そのまましようかって言い出す事もなくて
お風呂の後に適当に寛いで居たら
寝る時間になってしまった
ベットに入って 部屋の明かりを落とすと
「おやすみ、みくり」
これまた いつも通りに
おやすみの挨拶をして
そのまま ちゅっとおやすみのキスを
額にしてくれたんだけど
スルッと杏寿郎の手が
みくりの後頭部に回って来て
グッと固定されると
唇で唇を塞がれてしまって
彼の舌が口の中に押し入って来て
「んっ、…ふ、ぁ、んッ、
んっ、……杏寿郎?」
やっぱり 今日はそうしたい気分
なのかな?とそうこっちが思って居ると
スルッとその手が離れて
突然に開放されてしまうと
ふっと彼が穏やかな笑みを浮かべて
「おやすみ」
そう言い直すと杏寿郎が
完全に寝る体勢を取り始めたから
え?え?寝るの?
若干の混乱を憶えて居るんだけど
「え?あ、うん…、おや…すみ」
しばらくの間
じぃーーーっと本当に
彼が寝るつもりなのかと
杏寿郎の方を見ていたのだけども
規則正しい寝息に
彼の呼吸の音が変わったから
みくりも布団に潜り込んで
そのまま瞼を閉じて眠る事にした
ソワソワと落ち着かない感じがするのは
私の気のせいではないはずだ
お風呂でも今のキスも中途半端に
煽られてるのは…気のせい……??
でも そうするつもり
ないって言ってたしな 杏寿郎
考え過ぎ?
「いいや…、寝よ」
勘違いでも失礼だしなと
そう思う事にして
そのまま眠りについた
すぅ…すぅ…と
そのまま15分程すると
自分の隣からみくりの寝息が聞こえて来る
寝た……か
俺と彼女は同じ年だが
こうして眠っている時の顔は
みくりにはあどけなさがあって
随分と幼く見えてしまう
「いつまで君が…、我慢できるのか。
週末まで持つか、見物だな」
俺が こんな画策をしていると
知れれば それこそこっぴどく
お叱りを受ける事になりそうだがな…
サラっと眠るみくりの
顔に掛かる髪を杏寿郎がすくい上げる
「そもそも、君が悪いんだからな。
俺に内緒で、こそこそあれこれと
しようとするから…だぞ?みくり。
まぁ、そんな事を考えてる時点で
俺の方も俺の方で、人が悪いか」
けど…… 偶には
こう言う楽しみ方も悪くない