第51章 春と言えば…? 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「でも、桜の花も終わったからさ。
つくしも美味しい季節だよね?
生えてるの見かけたよ?
まぁ、癖のある苦味があるから
美味しいって物でもないけど、
食べると春って感じがするもんね」
「食べるのか?」
「食べれるよ?食べないの?
つくしばっかりのイメージだけど、
つくしの後に生えて来るスギナって
あるでしょ?スギナだって、
天ぷらにしたり、おにぎりに入れたりして
食べられるんだよ?たんぽぽも
お花を天ぷらにすると食べられるよ」
そこまで話して
目の前の杏寿郎が変な顔をしてたので
「食べないけど、衛生面とか
やっぱり気に掛るもんね?
食べるとしたら、しっかりと
洗浄はするし、火は通すけど。
でも、たんぽぽは花も茎も
葉も食べられるから無駄がないし、
根っこは、焙煎してカフェインレスの
コーヒーとして
妊婦さんが飲んだりするもんね」
「食べたい…のか?その
つくしやら、スギナ…だとか…」
「うーん、食べたくはないかな?
だって、下処理が面倒なのと
つくしは、美味しいのを選んで
摘まないと不味いもん。
春だねって感じるんだったら
もっと、別にいい物があるじゃない?」
とそこまでのみくりの話を聞いて
ここまでの一連の春の野草の話が
みくりからのネタ降りだと言う事に
杏寿郎が気が付いて
「で、そのもっと別のいい物…が、
今週末の目的……と言う解釈で
合っているのか?みくり」
「うん、そうだよ?
まぁ、でも杏寿郎が食べたいって
言うんだったら。つくしも
たんぽぽもいいのがある場所は
ちゃんと知ってるから。
用意しなくもないけど?食べたい?
菜の花と、つくしとそれこそ、
アサリとホタルイカで春のパスタに
してもいいかもね?
白だしとお醤油ちょっとだけ入れて
和風のペペロンチーノにしてさ」
彩にさっと茹でた
たんぽぽの花を添えたら
きっと綺麗だろうねと言って
目の前のみくりが笑った
「……春のペペロンチーノか。
君はどうして、そうも俺の
食思を刺激するんだ?その辺の
物を食べるなんてとんでもないと
思ってるのに…。それを想像すると
食べたくなってしまうんだが?
一体、どう責任を
取ってくれるつもりなんだ?」
指を1本 みくりが
杏寿郎の方に立てて見せて来て
「一つだけ、条件があるの」