第50章 ハルイロ お相手:煉獄先生 ※裏なし
机に向かって座って
その手に持っていた花束を眺める
この花束が… わざわざ用意したもの?
まさか…ねぇ
そう思いつつも
半信半疑でフラワーセンターの
ホームページで花の直売所に
ついて書かれているページを開くと
母親が言っていた通りに
事前に注文すると
好みの花束を用意してくれる様だった
「貴方の、…大事なシーンの演出に
当センタ―のお花を…贈りませんか…か」
無意識の内に
そのホームページの文章を
読み上げてしまっている自分が居て
♫~ ♪~
スマホからLINEの通知音が鳴って
本当にお母さんの言っていた通りに
煉獄さんからLINEが届いた
内容も今日のお礼の文面で
こちらからも 今日のお礼を返すと
通話は今は出来るかとLINEが返って来て
大丈夫ですと返すと
すぐに電話が掛かって来て
「もしもし?みくりです」
『ああ、もしもし。俺なんだが。
そろそろ落ち着いた頃だろうかと
思って、電話をしたんだが。
今は、大丈夫だろうか?』
「ええ。大丈夫ですよ。
さっき頂いた、花束なんですけどね。
それを見た母が、おかしな事を
言い出したんですけど…」
『おかしな事?どんな事なんだ?』
「この、花束が事前に
注文したオーダーメイドだって
母が言うんですよ」
ガタガタガタンッと
電話口の向こう側で
今 凄い音してたけど
「あのっ?大丈夫ですか?
凄い音、聞こえて…ましたけど…ッ」
『いや、すまない。ちょっと、
予想外の展開に、俺とした事が
動揺してしまっていた様だ。
君のお母様は、その…、君とは真逆の
したたかな女性な様だ…な。
中々に、手強いお方の様だ』
「あ、でも。お母さんも
お姉ちゃんも、煉獄さっ…と、
杏寿郎さんの事、
良く知ってる様ですけど?」
『俺を知っている?それも
驚きだが、君には姉が居たのか』
そう言われて そう言えば
杏寿郎さんに姉の話を
していなかった事に気がついた
「はい、ちょっと歳が離れているのですが。
姉は小野寺 瑞葉と言いまして。
杏寿郎さんの同級生なのですが。
姉も、杏寿郎さんの事を憶えて居る
様でしたから」
ガタタッと先ほどでもないが
電話の向こうから大きな音がして
「あの…?杏寿郎さん…?」
「ああ。そうか…、あの小野寺君の
妹さんなのか、君は…そうか…ッ」