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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第50章 ハルイロ お相手:煉獄先生 ※裏なし 


顔の横に手を付かれてしまって

身動き…を取る事も出来なくて

帰るとか帰らないとかでもなくて

帰れない…なんじゃないだろうか?

上から杏寿郎の赤い双眸が
みくりを見下ろして来て

スッとこちらへと伸びて来た手が
みくりの髪に挿されている
チューリップの花を
杏寿郎の指先が撫でる

「君を帰してしまう前に…、
その姿を見て置きたいと
そう思ってしまったんだが…。
もしやと思うが、
何か…もっと、別の物を
君に期待させてしまっただろうか?」

そう 言いながらみくりの
耳の上に挿されているチューリップに
杏寿郎がその香りを確かめる様に
自分の鼻を近付けて来ると

彼の髪がみくりの首筋の辺りに
触れてくすぐられてしまって
思わず 身体を硬くしてしまった


「ん…っ、期待したり、はっ、
して…、な…い、です…」


少しずつ… そう 少しずつ

その瞳の 中にも…

吐く息の中にも


極々 僅かに 淡い色が色付き始めて


ハルイロに 染まり始めて行く


そんな 兆し…を 端々に感じる


「そうか、それは残念だな」


そう全く 残念そうでもない感じに
気にも留めてませんとでも言いたげに
何でもない様に言われてしまったら

意識させられてしまって
期待させられてしまっている

自分の方がどうにも
間違えているのだろうかと
混乱してしまいそうになる

「色々と…、
俺なりに考えて居たんだが…。
俺の言う意味での、
デートに応じるのが難しいと君が、
考えているのなら…ばの話ではあるのだが」

確かに 杏寿郎さんは
素敵な男性だとは思うし…

自分には勿体ないんじゃないかって
思ってしまうような話だし

それに… イキナリ恋人同士で
お付き合いを言われても

「考えているのなら、…どうなんですか?」

「そう言う相手として、俺は君に
相応しいのかどうかを。
色々と試してくれても構わないが?」

先程交わした会話の内容を思い出して

「つまり…、先ほどのお話の。
デーティング期間…と
言う事ですか?」

要するに お試し期間って事…だよね?

「ああ。そうだが…、
それなら、どうだろうか?」

確かに 恋人になって良いのかとかって
そういう風に 杏寿郎さんの事を
意識し始めたのが
ついさっきからだったから
すぐに決められそうには無くて
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