第50章 ハルイロ お相手:煉獄先生 ※裏なし
「デートッ?え?
じゃあ、えっと…今日のは?」
「ん?今日のは俺の引率の下見に
付き合って貰っただけだろう?
デートとは到底、呼べた様な
代物じゃないんじゃないのか?」
「一緒に出掛けたら、
デートじゃないんですか??
え?違いましたか?」
どうにもお互いのデートに
対する認識が異なっている事に気が付いて
お母さんもお姉ちゃんもデートだって
言ってたからそう思って居たけど
「いや、デートと言うのはだな。
付き合っている男女がその、する物
なんじゃないのか?」
「いや、それはそれでデートですけどっ。
付き合ってなくても、
一緒に異性とお出かけしたりしたら、
デートって言うんじゃ…」
「いや、待てよ?確かに
アメリカのドラマとかだと
付き合ってないのに、デートだと
良く言っているシーンがあるか。
ボーイフレンドが複数と言うのも
普通に出て来るしな、あっちでは
恋人になる前のプレみたいな
意味合いが強い様だが…」
「お試し期間…ですか?」
「デーティング期間と言うらしいがな。
複数と付き合ってもいいし、
合意があれば性交渉もありらしいが。
日本人からは考えられない様な
そんな、恋愛感覚だがあちらでは
それが常識らしいな。昔来ていた
ELTに聞いた話ではあるが…」
でもそれって
恋人同士と何が違うんだろう?
デートもするし
キスやセックスだってするんだったら
恋人同士なんじゃないのかな??
「それは一体、普通の恋人同士と
何が違う…んでしょうか?」
「ああ。それか?
デーティング期間の相手には
決して”I love you”は言わないのが
ルールらしいがな?」
「うーん、ますます混乱して
しまいそうです…っ」
トントンと自分の指先で
ハンドルを杏寿郎が叩くと
「日本なら、恋人になる前の
お試し期間だったら。性交渉はおろか
キスもご法度の様に感じるがな…」
キス…と言う言葉にある事に気が付いた
「あっ!」
と小さくみくりが声を上げて
そうだデートのに対する認識の違い
アメリカの事情で頭がいっぱいだったけど
杏寿郎さんのデートの定義だと…
デートがしたいって言うのは
その つまりは…
恋人同士がする方のデートの事で
「その顔は。今、気が付いた…と言う顔だな。
今すぐに返事を寄こせとは、俺も言わないが?」