第50章 ハルイロ お相手:煉獄先生 ※裏なし
エディブルフラワーとは
食用に育てられた食べられる花の事で
こんな風にソフトクリームに
トッピングされてるのは初めて見たな
「可愛いですね。とっても
食べるのが、勿体ない位」
真っ白のソフトクリームは
2輪の花とカラフルなフラワーペタルで
お化粧が施されていて
真っ白なバニラだからこそ
鮮やかな花の色が映えていた
「だが、食べないと溶けてしまうが」
「勿体ないので、食べる前に
撮りますっ。あ、杏寿郎さんの
それは、ピンクと緑のやつって
何味なんですか?」
「ああ、これか?こっちは
桜抹茶味、春の限定らしい。
桜の花の塩漬けが乗ってる」
「桜もエディブルフラワーですもんね。
エディブルフラワーはビオラとか
撫子とかのイメージですけど」
「こっちも、味見してみるか?
ああ、勿論、
こっちの桜味の方の事だが」
そう言って またしても
ナチュラルにソフトクリームの
口を付けてない辺りを差し出されて
自分のソフトクリームのスプーンで
その部分をすくうと口の中に入れた
ほんのりと塩味を感じる
桜の風味が広がって
「どうだ?」
「丁度いい、塩加減で
意外と、しっかりと桜の香も感じます」
「来月の限定はバラ味らしい」
来月 ああ そうか5月
「5月は春バラのシーズンですもんね」
「バラと言えば…、隣の市に
この近辺では有名なバラ園があったか…」
「東雲バラ公園ですか、毎年
テレビにも出て来たりするバラ園ですよね。
そう言えば、隣の市にあるのに
行った事…、ありませんでした。
あ、バラの形のアイスクリーム
有名でしたよね?
確か友達がインスタにアップしてた様な…」
「そんなアイスがあるのか?
っと、ああ、そうだ。だったら……
みくりさんの都合が良ければだが。
バラのシーズンになったら、
行ってみるのはどうだろうか?」
バラのアイス…
「実は…、なんですけど。
その画像見て、お姉ちゃんに行きたいって
言ったら、バラなんて興味ないって
言われてしまって…、行けて無くて。
あの、いいんですか?その……」
「桜とも合うし、
チューリップとも合うから、
きっと、バラとも合うだろうからな」
合うって 何が合うんだろう?
「あの、合うって何と何がですか?」
「内緒だ」
そう言って 人差し指を立てて
杏寿郎がしぃーっとして笑った