第12章 銀の流れる川 前編 お相手:竈門炭治郎
声を出したら いけないと
抑えようとするけど
右と左と一度になんて舐められた事ないし
「あっ、やん、いやぁ……」
嫌だと 否定してる 言葉すらが
色気があって 仕方ない
見てはいけないし
聞いてもいけないと思うが
俺には 色々と刺激が強すぎてっ!
いや 違う そうじゃなくって 今はっ!
俺は
みくりさんを
みくりさんを助けなければ!
「みくりさんから、離れるんだ!
水の呼吸 壱の型 水面斬り」
ザンッ 炭治郎の一撃が面なしの頸を斬って
みくりの体にその首を失った
身体が倒れ込んで来るが
その前に炭治郎が拘束している紐を斬り
みくりの体を抱きかかえていた
「すいません、遅くなってしまいました。
大丈夫でしたか?」
「あんまり、
大丈夫じゃなかったし、遅いよぉ~」
そう言われて
そのまま顔を押し当てられてしまった
ちょっとその辺りが
温かくて湿った感じがするから
みくりさんは泣いてるのかもしれない
きっと 俺が来るまでの間
すごく すごく
不安で 心細かったに違いない
悪い事をしてしまった…な
けど……
この状況はマズイ
マズイなんて もんじゃない
非常にマズイ
周りの女の人も みんな
乳房がぁ 露わにぃ
露わになってしまっているぅ!
俺がここに居るのは 失礼だ
けどっ…
けど…
けど………
凄く!
みくりさんから いい香りがするし
その体は 温かくて
とても 柔らかい
ずっと このまま
こうして居たい……位だ
って 俺は 一体っ 何を考えてっ…
「すすすっ!すいませんっ!
俺、すぐに出ますからぁーーー!」
そう言って 炭治郎が
着ていた隊服を脱ぐとみくりの身体に掛けて
「みくりさんっ!これ、着て下さいっ!!
それから、こっち、日輪刀です!」
そう言って こっちを見ずに
グイっとみくりに向けて
日輪刀を押し付けると
すいませんでしたぁーーーーーと
こだませながら 走り去ってしまった
「ああっ!炭治郎君!」
みくりが止めるよりも先に
彼はどんどんと走って行ってしまって
「た……、炭治郎君?って行っちゃった…」
ここに縛られてる
この人達も 助けないといけないし