第50章 ハルイロ お相手:煉獄先生 ※裏なし
それは遠慮は要らないと
言ってしまったら 一体
どうなってしまうのだろうか?
ドキドキと変に期待をしてしまって
自分の心臓が騒がしい
冗談とも本気とも取れる様な
そんな風に言われてしまって
その杏寿郎の言葉にどう
返答を返したらいい物かと
返答をあぐねいて居ると
「さぁ、着いたようだ」
まだ新しい 建物の前で
杏寿郎が足を止めると
こちらを振り返って来て
みくりが顔を上げると
”一条畳ミュージアム”と
書かれた看板を掲げた
そんなに大きくはない建物が目の前にあった
フラワーセンターの中にあるが
入口で大人100円の入館料を支払って
ミュージアムの内部に入った
そこには一条市の特産品である畳の
製造工程や原材料のパネルや実物の展示
以前は手作業でしていた作業の
機械化による工程の違いや
畳表の見本が展示されていて
国産の畳表と中国産の畳表
それからポリエステルを使った
畳表が比較して実際に触れて
その違いを目と手から
それぞれのメリットとデメリットを
パネルで合わせて説明されていて
「一条市の人間でありながら、
畳って生活で身近にあるのに
意外と知らない事が多かったです」
「今は、和室と言う形に拘らずに
置き畳として、フローリングの一部を
小上がりの様にして空間を分けて
好みや生活のスタイルに合わせて
自由にカスタマイズする時代だからな」
置き畳の見本が沢山並んでいて
お洒落な色合いの置き畳は
今風のどの様な家にも合う様な
工夫がされているのが分かる
「でも、畳の需用が今風の
お家が増えるなかでも、残ると
言う事は良い事ですよね。
こうして、畳の事を知ったら
フローリングシートとか
カーペットで隠しちゃうのが
勿体なくなって来ちゃいました」
畳表の見本が触って確かめられる
コーナーでみくりが
和紙で出来ている畳表を見ていて
「これは、和紙で出来てるんですね
匂いがしないって書いてある」
和紙で出来た畳表の見本には
”あの匂いがしない”と言う
ポップがついて居て
ちょっとだけ自分の鼻を近付けるも
あの新しいい草の独特の匂いはしなかった
「和紙の畳は、樹脂加工がしてあるから
お手入れも簡単だし。日当たりのいい
部屋の悩みである日焼けもしにくいのか…」
「畳って奥が深いんですね」