第50章 ハルイロ お相手:煉獄先生 ※裏なし
「はぁ~、お客さん…誰も来ないなぁ」
みくりは畳の上に並べている
春をイメージをしたレジンのアクセサリーを
つんつんと自分の指先で弄ぶ様にして突いた
実は 普段はミンネみたいなサイトでしか
自分が作ったアクセサリーを売った事がなくて
こうしてコロナで外出できなくなって
暇つぶしに始めた趣味だったんだけど
元々は買うばっかりだったんだけど
あるテレビで
とある人気のアクセサリー作家さんが
作っている方法を紹介するのを見て
自分も作ってみようなぁって
そう思う様になった
そういうサイトで探してみても
自分の思い通り100パーセントなんて
物にはそうそうに巡れり合えないから
だったら作ればいいじゃないって
そう思って… 今は
買う方側から作る方側になったんだけど
自分がこれはいい出来って思っても
いつまでも売れ残ってたり
その逆にこれは売れないだろうって
思ってるのが即決で売れる時もあるから
これが副業って程でもないけど
ちょっとしたおこずかい稼ぎになってる
ちらっと隣を見ると
凄い人だかりが出来て居て
あの人…顔 どっかで見た事あると思ってた
子持ちの主婦が副業で10万以上
稼ぐ方法って本出してる人じゃん
ハンドメイドの即売会とかでも
即完売とかのちょっと有名な
ハンドメイド作家さん
私みたいな底辺の隣にどうして
あんな配置をしたのって聞きたいけど
確か申し込みのHPに並び方は
先着順ってなってたから
それもこれって市営のイベントだから
結構利益重視じゃないから
場所代が安いって結構県外からも
参加しに来るって聞いた事あるけど
自分もあまりにも
売れないからそうそうに
店をしまって
もう 売るんじゃなくて買う方になろうかと
そんな事を思案してる時だった
「申し訳ないが、商品を手に取って
見てみてもいいだろうか?」
「あ、はい。どうぞ。
パッキングしてるので、色合いとか
お手元でご確認して貰って結構ですの…で」
そう言いながら
下を向いていた顔を上げて
そのままみくりが固まってしまった
え?何?この人?
紅葉みたいな頭してる?いや
紅葉じゃなくて 海老天??
「そうか。すまないな!
では、遠慮なくそうしよう」
その海老天頭の人が熱心に見つめている
その視線の先を辿ると そこには