第49章 3度目のホワイトデーは 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
みくりが杏寿郎の耳に
自分の口を寄せて来て
周囲の人に聞こえない様に
自分の手でそれを隠すと
「杏寿郎…、あのね…?
杏寿郎、大好きだよって、
ずっと言いたかったの、今日」
一瞬 その言葉を聞いて
杏寿郎が目を丸くさせるが
すぐにいつもの顔に戻ると
こちらを見て来て
ふっと笑顔になると
「俺も、君の事が大好きだが?」
隠したりもせずに
ストレートに言われてしまって
こっちが面食らってしまう
「えっ、あ、杏寿郎?」
「みくり、好きだ。
みくり、ずっと…俺と、
一緒に居て欲しい…とそう思ってる」
今度は杏寿郎がみくりの耳元で
そう囁きかけて来て
「やっ、…もう、分かったからっ
言わなくて、いいからぁ…ちょ、
杏寿郎…?聞こえてるの?」
「聞きたくないのか?だが、それも
俺には関係のない話だがな。
俺が、言いたいだけだしな。
みくり、好きだ。大好きでも
到底足りそうにも、無いがな」
「言わないで…って、言ってるのにぃ」
「後でか?」
「そう、2人だけの時に…してよ」
「言うだけじゃ、済まないが?」
「…………」
「みくり?」
「…知ってるよ!そんなのッ
それに…、言いたいのは杏寿郎だけじゃ…」
ああ 参ったな
言いたいのは 俺だけじゃないと
そう 来るのか
「いいのか?」
「いいって?」
「今夜は…
寝れないんじゃないかと思ってな。
ああ、違ったか、
寝させてやれないの間違いか」
「寝かせてくれないの間違いでしょ?」
ハハハハハッと杏寿郎が
大きな声で笑って
「そうだな。流石は俺の
未来の奥さんだけはあるな。
俺の事が良く分かってる
…そろそろ行くか?」
その足湯のあるホテルから
今夜の宿泊先である某有名ホテルへは
車で10分ほどの距離だが
またしても 道中の車内で
セクハラ?痴漢?紛いの事をされてしまって
「…んっ、…ぁ、ん…んッ」
さっきと同じ様に太ももの間に
手を差し込まれて際どい部分を
ナデナデと撫でられて
「杏寿郎…、せめて…今じゃなくってッ」
「部屋に着いてから…ならいいのか?」
こくんと杏寿郎の問いかけに
みくりが頷いたので
その際どい部分を撫でていた手を離した