第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「夜まで、…今日は
待てる自信が…ないんだがな」
そう耳元で後ろから
杏寿郎が囁いて来て
「っ、…杏寿郎…今は
そんな事、言われてもね?」
「ああ、どうにもならないな
…それは、俺とて心得ているが?」
「杏寿郎は、ちょっと…我慢が。
そのっ、色々と。
出来なさすぎじゃない…かな?」
すぐに杏寿郎からの返事がなくて
気を悪くさせちゃったのかなと
思いつつもでも 真実しか言ってないと
そうみくりが考えていると
「それは、君が俺を煽るから悪い。
誰の所為で、俺が我慢していると
思ってるんだ?」
「んー?聞こえないかな?
んー?聞こえないなぁ~。
誰の所為かなぁ~?」
「まぁいい。
君がそう白を切るつもりなら、
俺には俺で考えがある、後で
覚悟しておくといい。
みくり、容赦しないからな?」
そう少々いつもよりも
どすが効いた様な低い声で言われて
「えっ、ちょ…っと、
杏寿郎さん?
私が、当初伺っていた
お話と食い違ってませんか?
今夜は杏寿郎さんが、私に
尽くして下さるって、
お話じゃありませんでしたか?」
「そんな事を言ったか?」
「言った、言いましたからっ。
貴方がっ、昨日私に言いました!」
後ろから項の辺りに
顔を埋めて来て彼の舌が
項をくすぐって来る
思わず声が漏れそうになって
それをぐっと押し殺すと
「いい子だ…、声…そのまま殺せるか?」
そう甘い声で耳元で囁いて来るから
無理無理だと思って首を左右に振った
「無理ぃ…、出ちゃう…多分。
今は…ッ、ダメ、杏寿郎…スケベすぎッ」
「むっ、それは誤解だ。
俺がスケベなんじゃない。男と言う
生き物が総じてそうなだけだ!」
それにしても いちごの時と言い
杏寿郎のスイッチ入る閾値が
今日はとても狭い気がするのは
私の勘違いでも何でもないはず
「いや、それ、自信満々に
言う時点で、ダメだと思うからね?」
「それに、夫のそれを受け入れるのが
妻の務めじゃないのか?」
じとっとした視線を
みくりが杏寿郎に向けて来て
「杏寿郎は、旺盛過ぎるんだよっ!」
と大きな声が出てしまって
みくりが自分の口を
慌てて塞いで すいませんと謝った
『あー、でも。沢山、食べる男性は
モテるらしいですよね?』
確かに杏寿郎は食事も沢山…食べるけど…