第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「うん、まぁ、オーシャンビューと
言えば、オーシャンビューだもんね」
「漁港だが、海と言えば海だな」
それぞれに自分が食べたい物を選んで
そのウッドデッキのテラス席に
それを運んでくると
自分のバックから
アルコールの消毒液と
アルコールのウエットティッシュを
取り出して テーブルとイスを消毒する
マスクを食事はどうしても外すからと
外食には気を遣ってるからな
何だかんだ言いながら風上の席だしな
お昼のピークは過ぎてるから
ウッドデッキには人影はまばらで
もう一か所の方のパラソルの付いた
屋外のテーブル席の方は
今日の日差しを気にしてか人が居る様だった
「ここって、夏は
バーベキュー出来るのかな?
だって、コンロ設置できるテーブルだし」
「それはいいが、アジ…と言うか
青魚の刺身、苦手じゃなかったか?」
「うん、そうなんだけどもね。
一押しのお刺身定食頼んだら
メインが丸々アジだったんだよね。
あ、でも他の魚も乗ってるから」
内容を見て頼める訳じゃないから
苦手な青魚の刺身が入ってたのか
「魚は好きなんだけど、青魚は
全般的に苦手なんだよねぇ~。
鰯、アジ、サバ…生が一番ダメ。
鰯は焼いてもダメだけど、油の匂いがねぇ。
焼いたサバは好きだけど、味噌煮とかなら。
杏寿郎は?何にしたの?」
「ああ。俺か?俺は3色シラス丼だが」
「3色?生と釜揚げと…?」
「シラスのかき揚げで、3色だが。
美味しそうじゃないか?」
「でも、生のシラスは貴重だよね。
足のはやい食材だから、生では流通しないし。
最近は冷凍の技術の向上で、
生のシラスも流通してるようだけどね」
ジッとこっちを見てる
杏寿郎と目が合ってしまって
「君はしらすは…あまり」
「うん、好きじゃないよ?」
「そうだったよな、確か。食べるか」
「そうだね、頂きます」
手を合わせて 食べ始めると
「あれ?んんっ?」
「どうかしたのか?みくり」
「大変!!大変な事が起きてるっ」
そう大きな声でみくりが言って来て
「この中で、
アジが一番美味しいのですが?」
「何を言ってるんだ?アジは
嫌いだと言ってなかったか?」
「アジは嫌いだよ!
でも、美味しいんだよ。
騙されたと思って、
食べてみてっ美味しいから!」