第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
それこそ 最初だけ…なのだから
「んっ、…んん゛、んッ…
杏寿…郎、、これ以上は…、ん
ぁん、…ここじゃ…だ…めッ」
深まるキスに 杏寿郎の肩を
トントンと叩いて止めるが
少しばかり 緩やかなキスになるだけで
解放をしてくれる様子はなくて
「それは、みくり。これ以上したら、
スイッチが入ってしまいそうだからか?」
グイっと杏寿郎の顎の下に
自分の手を入れて引き剥がすと
「杏寿郎のバカッ、やり過ぎっ。
いちご食べたいからに決まってるでしょ?
もう、程度って物があるでしょう?」
お遊びが過ぎると
彼女は大層 機嫌を悪くして
ぶつぶつと俺への不満を
誰も周囲に居ないからか
垂れ流しながらも
黙々といちごを食べて居て
「みくり。君は俺といちごと
どっちが好きなんだ?」
自分と比較する引き合いにするのが
いちごなのも釈然としないが…
「え?いちごに決まってるじゃん。
だって、いちご美味しいし」
そうキッパリと言い切られてしまって
そう来そうだとは 思ってはいたが
正直に心を抉られるな
「なっ、それは俺が可哀想過ぎるだろう?
そこまでいちごがいいなら、いちごと
結婚したらどうだ?君は」
「いちごとは、結婚出来ないってば。
ねぇ、杏寿郎。…そりゃ、いちごあんまり
好きじゃないのに、いちご狩りに
一緒に来て貰ってさ、悪いと思ってるよ。
私の事、考えてくれてさ。ここだって
無理を言って予約してくれたんでしょ?
だからね、感謝はしてるんだよ。
嬉しかった…し…ね?」
みくりが恥ずかしそうにしながら
杏寿郎から視線を逸らせて
それから 潤んだ目をしてこちらを見て来て
「だからね?私は…、そのぉ…」
「ちょっと、待ってくれ。
みくり。そこから先は
今、ここで言うのは…危険だぞ?」
「いちごじゃなくって、杏寿郎のね。
お嫁さんにね、なれるの、嬉しいってね。
幸せ…だなぁって、そう思ってる…んだよ?
杏寿郎がいいよ。いちごじゃなくって
杏寿郎が、いいんだよ」
そこまで言って 顔を上げさせられて
杏寿郎と目が合って しまったって思ったけど
その時にはもう遅くて
立てなくなる位に
激しいキスをされてしまって
「んっ、んむっ、…ん゛ン――んんっ」
そのまま へたり込みそうになって
しまったのを杏寿郎に支えられると