第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「いや、シェアなら出来るだろう?」
「え?無理だよ?だって…
全部、口に…入れちゃってるのにッ」
とそこまで杏寿郎の言葉に
反論して ある事に気が付いた
え?それって もしかして…
「俺と、みくりとなら
シェア出来ると、俺は言ってるんだが?
つまり、っと口で言うよりも…
実践した方が早いな」
杏寿郎がそう言いながら
先程にみくりが話していた
美味しいいちごの条件を満たす
いちごを探して摘み取ると
すぐに口に入れずに
みくりの方を見ながら
そのいちごにチュと口付けると
勿体ぶる様にして
そのいちごに舌を這わせて
「やっ、杏寿郎っ。舐めちゃダメッ」
「いいだろう?舐めても。
どうせ、今から…食べるんだからな」
あーんと口を開けて
自分の口の中にいちごを放り込むと
すっごい笑顔でズイっと距離を
詰めて来たから ああ もう
何を考えておいでなのかは
私だって 理解してたけどもッ
やっぱり こうなるのね?
こうなる 流れだったもんね?
「って、いちご…をシェアするって」
「こういう事だが?」
お互いの顔が近いし
数センチしかない距離で
何故か声を潜めて囁き合うと
「いちごのひとつも、
分かち合えると言うのは…。
素晴らしいと思うがな?」
「って、杏寿郎が
キス…したいだけなんじゃっ」
「好きに言えばいい…がな、
いいだろう?別に、時間もあるんだし。
それに、俺と君しか居ないんだ」
そう 言われてしまったら
その キスを断る理由が
無くなってしまうから
こういう時の杏寿郎は 本当に
ズルいなぁ…って
そう思ってしまって
そのまま 瞼を閉じて
杏寿郎からのキスを受け入れる
鼻先を掠める いちごの香りと
唇を割って入って来る舌に
自分の舌を絡め取られてしまって
「…んっ、…ふ…ッ」
舌先から 感じるいちごの甘さ
そう言えば 舌の先の部分に
甘いって味を感じる部分があるんだっけ
杏寿郎の舌… いちごの味がする…
スッと唇を離されて
すぐ目の前に杏寿郎の笑顔があって
こんな ハウスの中でいちご狩りしながら
キスしてるカップルって居るのかなと
そう思わずには居られないが
「折角だから、別の味にするか?」
そう言って手を杏寿郎が
みくりの身体の向こうに伸ばして
プチっといちごを摘むと