第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「えっと、時間…半からだったよね?」
杏寿郎が自分の腕の
スマートウォッチで時刻を確認すると
「ああ。そうだな、丁度10分前を
切ってるから、声を掛けてみるか」
そう言ってスタスタと杏寿郎が
受付棟のコンテナハウスへ入って行って
みくりもそれに続いて
コンテナハウスの中に入った
「すいません。時間より少し早く
着いてしまいまして。予約していた
煉獄なのですが」
『あ、はい。ご予約の煉獄様ですね。
10時半から2名様で承っております』
受付の人に杏寿郎が軽く会釈すると
「いえ、今回は色々と注文を
つけさせて頂きまして、申し訳
ありません。ご対応ありがとうございます」
って杏寿郎 凄い余所行き仕様の
対応してると思うと吹き出しそうになるけど
あの表の看板の表記の内容だと
選べるのは1品種で時間も30分みたいだし
両方食べれるって言ってたから
2枠予約してくれたのかもなぁと
そのやり取りを見届けながら考えていた
『いえ、担当者の方が、複数品種の
食べ比べの出来る、コースの用意も
検討すると話しておりましたので。
ご利用者様からの、直接のお声を
頂けるのはこちらとしても、ありがたく
ありますから。あ、ご説明の方
させて頂きましてから。ハウスへの
ご案内となりますので。あちら側
お手洗い、お済ませなられましたら。
こちら、受付の右手のドアよりお進み下さい』
いちご狩りって先にと言うよりは
途中で行きたくなるんだよなぁトイレ
いちごは水分ばっかりだから
トイレ行きたくなるのは仕方ないけど
「みくり。どうする?
済ませておくか?」
「多分、途中で行きたくなるかもだけど。
30分ぐらいなら…先に行こうかな」
「30分じゃないぞ?
前に、30分じゃ短すぎる
1時間はないとと言ってたのは君だろう?」
品種によって ハウス別れてる系の
いちご狩りだと移動するから
30分は短すぎるとは思うけど
「じゃあ、杏寿郎、
2枠予約してくれてたの?
私が、かおり野と紅ほっぺ
両方食べられる様にしてくれてたんだよね?」
「いや、そうじゃない」
「え?じゃあ、どういう事?」
杏寿郎が指を三本立ててこちらへ
向けて見せて来て
「俺が予約したのは、3枠だ」
「章姫食べたかったって事?」