第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そこまで話して
ハッとある事に気が付いた
杏寿郎の方はカピバラにエサを
やっているみくりの表情が
一瞬変わって こっちをチラチラと
見て来るようになったので
みくりも自分が言った発言の
意味する所に気が付いたんだろう
「まぁ、海遊館のジンクス通りに
なったと俺は解釈してるんだが?」
海遊館のジンクス…は
割かし有名に囁かれているが
「その辺りは、杏寿郎が
想像してる、通りだけども…さ。
おいそれと、
ジンベイザメ見に行けないじゃん。
それこそ、美ら海…だったら…」
「八景島シーパラダイスでも
観れるがな、ジンベイザメ。
君はジンベイザメが好きなのか?」
「ジンベイザメなら、
水族館じゃなくても観れるよ?
杏寿郎ってダイビングの
ライセンスって持ってたりする?
日本だったら、沖縄で
ジンベイザメの近くまで行って
泳ぐ事もできるよ?
ああ、でもセブ島とかモルディブなら
普通に野生?って言い方もおかいしけど
ジンベイザメと泳げるんだってさ」
カピバラへのエサやりを終えて
みくりがこちらに戻って来る
「モルディブか、新婚旅行で
確か、君が行きたいって
言っていた場所だったな」
「後ね、杏寿郎」
「どうかしたのか?みくり」
「ジンベイザメは別に、
好きじゃないかな?」
そう答えると杏寿郎が
こちらを変な顔をしながら見ていて
「じゃあ、どんな魚が好きなんだ?」
「うーん、シュモクザメと…一角かな?」
答えたら答えたで
更に変な顔をして見て来て
「えっと、ハンマーヘッドシャークね。
シュモクザメの通称。後はそうだなぁ
ハリセンボンと、ハコフグかな?
沖縄行ったら、食べられるよね?
ハリセンボン、沖縄ではハリセンボンを
アバサーって呼ぶんだって。
ハコフグも美味しいらしいよね?
どこかの郷土料理でハコフグを
くり抜いて、味噌と一緒に詰めて
焼く様なのがテレビでやってたよ」
「一角と言うのは?」
「ああ、一角?海のユニコーンね。
見た目は角が生えたアザラシだよ?
でも、アザラシじゃなくって、
クジラの仲間らしいよ。一角」
杏寿郎の脳内で
つぶらな瞳のアザラシに
ユニコーンの角が付いた姿が浮かぶが
クジラだと言われても
角の付いたアザラシにしか思えないが
みくりがスマホで
一角を検索して見せて来る