第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「うむ、弱ったな…」
隣でバードショーを見ていた
杏寿郎が腕組みをしながらそう言うと
「どうしたの?杏寿郎…」
「俺はこのショーが終わる頃には
猛禽類の無駄な知識を、
溜めこんでしまいそうだ」
「あ、でもここの口コミ見たけど
バードショーが特にオススメらしいから」
『ハリスホークと、オオタカの
二種類の鷹さんを、見て頂きましたが。
この二種類の鳥さん、飛ぶ時に音、
聞こえましたよね?バサバサって
その飛ぶ時の音が全くしない鳥さんが
居るのはご存じですか?森の忍者と
言う、異名のあの鳥さんです』
いや もう多分
この司会してるスタッフさんの
喋りの効果なんじゃないかなって
そう思って
フッと影が頭上を横切って行って
音 全くしなかった
『今のじゃ、分からないですか?
じゃあ、何度か上を飛んでもらいますね~』
更に頭上を往復する大きな鳥の影
「フクロウか」
『はい、そこのお兄さん、大正解。
そうです、シロフクロウさんでした』
それから フクロウとミミズクの
違いを説明されたり
大型のシロフクロウと小型のコノハズク
を並べてその大きさの違いを見せてくれたりと
15分程のショーは中々に
充実した内容だった
『この後、鳥さん達とふれあいタイム
ありますよ~、手に乗せてのお写真
有料になります。ナデナデもできますよ~』
隣に居るみくりがうずうず
しているのは杏寿郎の目にも
見て取れたので
「撫でてみたいと、
思ってるんじゃないのか?
あの小さいのが、可愛いって
気になってるんだろう?」
「…っ、何でっわかっちゃうの?」
顔に出てるからとは言えないが
グイっとみくりに
引っ張られてショーが済んだ後の
ステージ前まで引っ張られて行って
『手乗せされますか?ナデナデされますか?』
「私は、撫でるだけでいいです。
こちらに鷹を乗せたいです!」
『あ、でしたら、200円になります』
「安いな」
「うん、思ってたより安かった。
私も乗せたいです」
『どちらの子になさいますか?』
ショーに登場した鳥をスタッフの人が
こちらに向けて見せて来て
「彼にはハリスホークを、
私にはコノハズクちゃんを。
お願いしますッ」
皮で出来た手袋をはめて貰って
腕の角度を指導して貰うと
スタッフの人が腕にコノハズクを乗せてくれる