第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
不安しかないっスタートなんだけどっ
と感じながらも
『まずは、あちらの右側の
山の方をご覧ください、あちらに
スタッフが居るのが見えますでしょうか?』
観客たちが右側の山の方へ視線を向けると
200メートル以上離れた場所の
山の斜面に人影を確認できるが
てか隣の山 ここの敷地だったのっ?
『そのスタッフの手の上に、
鳥さんの姿、見えますでしょうか?』
肉眼では見えないのでは?と疑いたくなりつつ
カメラをスマホで起動させて
ズームさせると 確かに鳥がいる
鷹?鷲?の様な姿の鳥の姿
『あちらの鳥さんは、名前を
ハリスフォークと言う、鷹の仲間の
鳥さんになります…昔から
日本でも、鷹狩りに使われていた
種類の鳥さんになりまして……』
そう説明をしてはくれるが
その姿が見えないので
説明も頭には入って来ない
『と言う説明は退屈でしょうから。
早速、飛ぶ姿を見て貰いましょう。
あちらから、こちらの左側の
スタッフの元までハリスホークちゃんに
飛んで来てもらいましょう!
皆様、瞬きは厳禁でッ!』
司会役のスタッフがそう言って
手を挙げると
客席の左側に居たスタッフが
ピンセットの先に生肉を掴んで
合図を送って
自分達の座っている頭上を
風がぶわっと吹き抜けて行って
もう 客席の左のスタッフの元に
その鳥は飛んで来て居て
『皆さん、見えましたか?
見えませんでしたか?もっと、
飛んでる所…お見せしましょうかね…』
そう言いながら 紐の先に玉のついた
道具を前方のステージの上で
振り回すと ポーンと空中へと向かって放つ
『ハリスホークは、鷹匠も良く使う
鳥の一種ですが、現在も害鳥対策として
この、ハリスホーク、お仕事をしている
鳥さんなんですねぇ。でも鴉は
頭が非常にいい鳥なので、飛行能力が
あまり高くないハリスホークでは、
舐められるなんてこともありまして。
そんな時は、こちらの鳥さんですね。
ハリスホーク、中型の鷹になりますが。
こちらの、オオタカはその名前の通りに
大型で…と言いたいですが、どうですか?』
そう言って自分の腕の上の
白い身体をした鷹を客席に見せて来て
『小さい、大きくなーい』
と客席から子供の声がして
『そうなんです、こちらのオオタカ
身体はカラスと同じくらいの鷹さんです
元々はあをたか、青い鷹と言う意味でした』