第48章 3度目のホワイトデーは 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
杏寿郎の言葉に
どんな牧場なのかの想像が
つきそうでいてつかないままに
目的地に着いたのは9時のオープンをして
少しした時の事
園内が広いからなのか
入り口にこそ人が居たが
ゲートをくぐると途端に人々は
それぞれに目的地に向かったらしく
人はまばらに見える程度だった
入口で受け取った園内マップを見ると
キッチンでは
バターやパンやピザ作りが出来たり
工房ではビーズのアクセサリーや
ジェルキャンドルと言った
体験系も充実してる様だった
噴水のある池では
夏場は子供達が水遊びが出来るらしく
木製の更衣室が近くに設置してあって
「ニジマス釣りが出来るらしいぞ」
「釣らない」
「塩焼きにしてくれるらしいが?」
「いちご食べに来たんだよ?
それに、ニジマスにあんまり
いいイメージないけど?」
そう言いながらみくりが
チラッとそのニジマスの池を覗き込んで
「だって、ここのは泥臭くて
生臭そうだもん、水がそんな臭いしてる。
ニジマスだったら、アッチの方がいいよ」
「ああ、前に紅葉を見に行った時に
寄った所の事か。あそこは良かったな。
確かに、見るからに清流だったもんな」
前に行った ニジマス釣りが出来る
釣り堀の事を言って来て
その時に食べたニジマスの
塩焼きと唐揚げの味を思い出す
「あそこで食べた、ニジマスの
刺身は美味かったな、また行くか…」
「杏寿郎、あそこ…に居る、
大きい鳥って…まさかダチョウ?」
「凄いな、ダチョウに
エサやり出来るらしいぞ」
いちご狩りの予約は10時半からだと
言っていたのでそれまでの時間を
ぶらぶらとしながら過ごす
ダチョウのフェンスのある隣に
馬の居るエリアがあって
引馬に乗れるみたいだったから
馬に乗れるって言うのはあってたけど
「おい、凄いぞ。みくり」
後ろからトントンと杏寿郎が
みくりの肩を叩いて来て
杏寿郎が指さしている方を見ると
「って、あれ。馬車?」
「乗ってみるか?丁度あそこが
停留所みたいだ」
園内に幾つかある停留所を
無料で運行してる汽車みたいな車と
馬車が交互にあるらしく
杏寿郎が腕を引かれて
どこに向かうのか分からない
馬車の乗り込んだ
「懐かしいな。
こうして君と馬車に前にも、
乗った事があったか?」
偶然にも私も
杏寿郎と同じ事を考えて居て