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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第12章 銀の流れる川 前編 お相手:竈門炭治郎


「でも、道も引いてないくらいなのなら……、
よっぽど外とは交流するつもりは
ないんでしょうね」

このまま 道のない道を歩いて
山を登り その更に奥にあるらしい
集落へ炭治郎達が到着したのは
昼を過ぎた頃だった

この時はまだ 知らなかったんだ
最初に聞いていた 情報に
本当の事なんて

何もなかったんだって 事を……


シンと集落の中は静まり返っていて

まるで 人の気配がない

「採掘にでも行ってるのかしら?」
「どうなんでしょうか?でも……
鉱物が採掘出来る場所に
あるべき物がここにはないようにあります」

炭治郎の脳裏に
呪われた村と言う言葉が浮かんで

なにがどうと言うよりも
その村の雰囲気が異様で

不気味だったのだ


そして この村のあちらこちらから
山の中でも感じた
肉が腐敗して腐るような 悪臭がする
でも この匂いは

獣や動物の肉の腐る匂いじゃなくて


この村が 呪われた村と呼ばれるのは
きっと この異臭のせいで


この 異臭は……


炭治郎の隣に居た
みくりがぽつりと漏らした


「死臭が……するわね」


そう 死臭なのだ

人間の

人の肉の腐る匂いが
あっちこっちからする


「呪われた村……」


「この仕事、鬼よりも危険かもしれない……。
帰っちゃおっか?」
「ええええっ!みくりさんっ、それはせめて、
調査をして鬼が絡んでないと
事実確認をしてからで、いやっ……、俺も
ここからは、帰りたいですけども!」


「鬼よりも、
人間の方が……業が深いのかもね」


随分と 意味深長な言葉……だな
深読みをしてしまいそうだけど

俺がいくら考えてもきっと

みくりさんの言葉の意味が
理解できそうになかった

「とりあえず、この集落の長にでも会いに行く?」

そう言ってみくりが集落の奥に建っている
一番大きな屋敷を指さした

「そ、そうですね。この村の長なら
この村で起こってる事も把握されてて、
俺達の話も聞いてもらえるかも知れませんし」

「そこが……問題なのよねぇ。
よそ者だからね、それも不審者」

みくりが自分の腰に刺さっている
日輪刀の柄を撫でた

この廃刀令のご時世に警官でもないのに
帯刀しているのだから 不審者と扱われて
座敷牢にでも入れられるかも知れない

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