第46章 ひめごと 1周年ありがとう記念 ※裏なし お相手:色々
一周年のありがとうを貴方に
我妻 善逸の場合
その日の夕食が済むと
善逸の方から後は片付けはして置くと
そう言われてしまって
リビングで ソファで寛ぎながら
彼が淹れてくれた紅茶を飲みつつ
彼が洗い物をしてくれているのを
ぼんやりとテレビを見ながら待っていた
「片付づけ、終わったよ。
みくりちゃん。隣、座っていい?」
「そんな事聞かなくいいよ、善逸くん。
空いてるんだから」
ポスンっとみくりの隣の
空いているスペースに収まると
「へへへ~。座っちゃった。
ねぇねぇ、みくりちゃん。
突然ですが、クイズっ
明日ってさ、何の日か知ってる?」
えっと今日が2月の25日だから
明日は… 26日だ
「あっ、そっか明日っ」
「思い出した?明日はねぇ~。
俺と君が付き合う様になって
一年の記念日なんだよ?だからさ」
そう言いながらごそごそと
自分のズボンのポケットを
善逸がまさぐって
ソファの前のテーブルの上に何かを置いた
「明日、コレ、一緒に観に行かない?」
小さな封筒に入っていたのは
映画のムビチケで
そのムビチケは前に私が
観たいなって漏らしていた映画の物で
でも ムビチケって事は
公開前にこれ…買っててくれたんだなって
そう思うと
じんと胸の辺りが熱くなってしまう
ガバッとみくりが善逸に抱き着くと
善逸は驚いた様子だったけど
すぐにいつもの笑顔になって
ぎゅっと私の身体を抱き返してくれて
「もう~、まだ映画観てないでしょ?
お礼はちょっと、早すぎるんじゃない?」
「でもぉ、嬉しかったからぁ~。
嬉しかったのッ!善逸くんありがとうっ。
もう、好きッ、結婚してっ」
「それは、俺が言う台詞ね?
だから、みくりちゃんが言っちゃダメ。
俺も、みくりちゃんの事が、
大好きだからっ、今までも、これからもね」
コツンと善逸が
みくりの額に自分の額を合わせて来て
そのまま その瞳に見つめられてしまう
「明日、楽しみだね。みくりちゃん。
映画の後は、どうする?お昼どこにする?」
映画館の近くある
飲食店を思い浮かべる
「うーんと、
じゃあ…コッコリエロ…とか」
「ああ、良かった。
違う店って言って来たら
どうしようかって思っちゃったよ~」